ギリシャ&イタリアは何が問題なのか? 今さらですが「国債」の話知っておきたいニュースな言葉(4/4 ページ)

» 2011年11月15日 14時53分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]
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マコ:あ、そうだ! 今日は飲み会だった! 今月もピンチ……すいません大手町先輩、お金を借してくれませんか?

大手町:ええよ……しかし金利はトイチやで。

マコ:ん? トイチ?

大手町:借入金利が10日で1割……つまり年利365%!

マコ:ひーっ、悪徳金融!

大手町:マコさんは信用できひんから、この金利でも安いくらいやで。

マコ:てゆーか、なんで関西弁なの??

ミニ解説

 2011年11月9日に「イタリアの10年国債利回りが7%を突破した」というニュースがありました。このニュースを見て「ギリシャの次はイタリアか。遠い国の話だけど、なんだか大変そうだなあ」と感じた人も多かったのではないでしょうか。

 大手町先輩が説明した通り、ギリシャ危機をきっかけにイタリア国債の利回りは上昇しました。ただそれだけではなく、欧州の証券決済機関(LCHクリアネット)がイタリア国債を取引するための証拠金の比率(6.65%→11.65%)を上げたから、とも言われています。証拠金の比率が上がってしまえば、イタリア国債を保有しているだけでコストが増えてしまいます。それならば「イタリア国債を売ってしまおう」という流れになり、結果的に利回りの上昇につながりました。

 イタリアの国債利回りが7%を超えたのは、ユーロ導入後初めてのこと。かつてアイルランドやポルトガルの利回りが7%を突破した後、自力で資金調達をするのが難しくなり、IMF(国際通貨基金)などに金融支援を要請したことがありました。こうした過去の例があったことなどから、外国為替市場では「7%=危険水域」という不安が広がったのです。

(出典:国際投信投資顧問)
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