米国株が大幅安となり、信用収縮=リスク許容度の低下も見られて大幅安清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年11月10日 16時00分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8500.80円 ▼254.64円
売買高 19億6348万株
売買代金 1兆1888億2300万円
値上がり銘柄 147銘柄
値下がり銘柄 1446銘柄
騰落レシオ 88.15% ▼1.43%

日経平均

米国株が大幅安となり、信用収縮=リスク許容度の低下も見られて大幅安

 欧州金融不安が再燃、ユーロが安くなったことや金融規制の問題や中国のバブル崩壊懸念などから米国株が大幅下落となり、朝方発表された機械受注も予想を下回ったことから、日本市場も売り先行となりました。主力銘柄だけではなく幅広い銘柄に売りが嵩み、売り気配から始まるものも多く、指数も大幅安の始まりとなりましたが、外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)も金額は売り越しながらも株数では買い越しと伝えられたこともあり、底堅い展開となりました。日経平均も下値の目処とみられる8500円〜600円水準まで下落したということで売りたたき難く下げ渋りとなりました。

 それでも底堅さがみられても買戻しを急ぐこともなく、逆に昼の時間帯に芳しくない決算が発表されるものがみられ、後場は下値を試す動きとなりました。8500円という節目を意識し、割り込むところでは買戻しも入って下げ渋り、戻りは鈍いものの一段安となったところで底堅さもみられました。ただ、買戻しを急ぐでもなく底値圏でのもみ合いとなりました。最後は欧米での金融不安や株式市場の混乱などが嫌気されて手仕舞い売りも多く、かろうじて8500円台での引けとなりました。

 小型銘柄も軟調なものが多く、主力銘柄と違い空売りの買戻しも少なく、大きく下落するものもみられました。ただ、見切売り一巡後は下げ幅縮小となるものもみられました。東証マザーズ指数とジャスダックTOP20、日経ジャスダック平均は大幅下落となりましたが、二部株指数やはかろうじてですが軟調というに止まりました。先物もまとまった売り買いが散発的にみられ、指数を動かす場面もあったのですが、目先の売り買いが中心で方向付けるような動きはありませんでした。

 欧米株安に反応し、大幅下落となりましたが、まだかろうじて下値の節目とみられる8500円〜600円水準で下げ渋りとなりました。ここを割り込み8300円程度まで下落となる可能性もありますが、それは瞬間的であり、さらに円高が進むとか、欧州金融不安が強まるということでもない限り底堅さもみられるものと思います。芳しくない決算も結局は為替次第ということであり、為替が落ち着けば、底堅さを確認して戻りを試すことになると思います。

テクニカル分析

日経平均

 雲を割り込んで下値を試すような動きになりました。RSIはまだ下落気味ではあるのですが、方向感はなく、ストキャスティックスは底値圏にあり、底堅さもみられそうです。遅行線が日々線の底値の日柄にあり、ここからの反発も期待されます。

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