上げ幅縮小となる場面もあったが最後は買戻しもあって大幅高清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年11月09日 16時06分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8755.44円 △99.93円
売買高 18億0042万株
売買代金 1兆0863億6500万円
値上がり銘柄 1311銘柄
値下がり銘柄 263銘柄
騰落レシオ 89.58% △9.49%

日経平均

米国株高や昨日の大幅安の反動で買い先行、上げ幅縮小となる場面もあったが最後は買戻しもあって大幅高

 米国株高や昨日の大幅安の反動で買い先行となりました。ただ、外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が売り越しと伝えられたことやオリンパス(7733)問題も尾を引いていること、そして為替も円高気味ということで寄り付きの買いが一巡となった後は上値の重い展開となりました。円高が一段と進むような場面もあり、芳しくない決算動向などに敏感に反応する動きもあって上値を押さえていたのですが、売り急ぐこともなく指数は小動きとなりました。

 後場に入ると金融株の一角が大きく売られる場面があり、指数が上げ幅縮小となる場面もありました。ただ、そうした動きに追随して売り急ぐようなこともなく指数も値持ちが良く、かといって買い直し、上値を追うような動きもなく、いつものことながら指数の方向感はみられませんでした。後場中ごろから買戻しを急ぐような動きもみられましたが、指数の上値は重く、小動きとなりましたが、最後は持高調整とみられる指数を押し上げるような買いが入り前場の高値を抜け、高値圏での引けとなりました。

 小型銘柄は主力銘柄が値ごろ感から反発となるなかで買戻しも限定的、冴えない動きとなるものが目立ちました。ジャスダックTOP20は堅調となりましたが、二部株指数、東証マザーズ指数、日経ジャスダック平均は軟調、小幅安となりました。先物もまとまった売り買いは散発的でしたが、まとまった売り買いがみられるところでは指数を動かすような場面もみられました。ただ、追随して断続的にまとまった売り買いが出るということもなく、指数を方向付けるような動きはありませんでした。現物指数が押し上げられると買戻しも入りましたが最後は手仕舞い売りもあって上げ幅限定的となりました。

 中国経済指標にもう少し反応があるかと思いましたがほとんど反応はなく、中国の経済指標でも欧米の反応を見てからでないと日本では反応できないかのようです。あくまでも目先の需給要因や為替動向に反応しているという雰囲気であり、円高が止まったという確信もなく、積極的に買い上がり難いということなのでしょう。企業決算動向をみても冴えない業績の企業の決算発表では「円高の影響」という言葉が多くみられ、円高が止まらないと上値の重い状況は続くのだと思います。

テクニカル分析

日経平均

 雲にサポートされ基準線に押さえられるような格好となりました。遅行線が日々線にサポートされており、引き続き強含みですが、遅行線が絡む日々線が急落となっている日柄であり、ストキャスティックスは底値圏なのですがRSIはまだ方向感は見られず、引き続き遅行線が日々線に、日々線は雲の下限にサポートされながら調整が続くのだと思います。

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