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» 2011年11月08日 07時00分 UPDATE

清水洋介の「日々是相場」朝刊:欧州金融不安が薄れ、リスク許容度も上昇、商品相場高もあって堅調な展開 (1/2)

[清水洋介,Business Media 誠]

<日経平均>8767.09▼34.31

<TOPIX>750.45▼1.57

<NYダウ>12068.39△85.15

<NASDAQ>2695.25△9.10

<NY為替>78.01▼0.21

欧州金融不安が薄れ、リスク許容度も上昇、商品相場高もあって堅調な展開

 ギリシャ問題が解決しそうだとの雰囲気から底堅さはみられたものの、イタリアの問題が残り、手仕舞い売りもあって売り先行となりました。ただ、欧州投資銀行(EIB)が条件付ながら銀行への追加融資が可能との報告をまとめたと伝わり、欧州金融不安、銀行への不安が薄れるということで金融株などを中心に買い直されて堅調となりました。米国でも景気鈍化懸念は残るもののQE3(量的緩和)に対する期待も根強く、また信用収縮懸念が薄れてリスク許容度も上昇し金や原油の先物が買われるなど商品相場も堅調となって、株式市場も底堅い堅調な展開となりました。

 欧州金融不安も米国での景気鈍化懸念も完全に払拭されたということでもないのですが、着実に前進しているということで売り込み難くなっているのだと思われます。今後はクリスマス商戦をにらんで個人消費や足元の景況感を示す指標などに敏感に反応する場面もありそうですが、景況感が悪ければ悪いでQE3に対する期待が高まり、良ければ良いでクリスマス商戦に期待する動きも出て、堅調な展開となってくるのではないかと思います。

 個別には欧州金融不安が薄れたことでJPモルガン・チェースやシティグループなど金融株が堅調ですが、バンク・オブ・アメリカは保有株式の売却、非中核資産・事業の売却を進めていると報じられて小幅安となりました。ジェフリーズ・グループ(証券会社)は財政不安を抱える欧州5カ国の国債の持ち高を前週に比べて半分に圧縮したと発表し、財務不安が後退して堅調となりました。世界的な景気鈍化懸念も薄れたことでインテルやグーグル、IBMなどハイテク銘柄は堅調、金や原油の先物価格が高く、ニューモント・マイニングが大幅高、パブリックゴールドも堅調と金鉱株が高く、エクソン・モービルやシェブロンも堅調となりました。キャタピラーやアルコアなど景気敏感株の一角が軟調となりましたが、ホーム・デポやウォルマート、コカ・コーラなど消費関連は堅調となりました。クリスマス商戦に向けて5.5万人の臨時雇用計画を発表したUPSは小幅高となりました。

本日の相場

日経平均

 昨日の日本市場は週末の米国株安や日本市場の大幅高の反動から売り先行となり、ユーロが安くなる場面もあって下値を試すような展開となりました。ただ、週末のG20首脳会合やギリシャ問題、イタリア問題などに反応し切れず、欧米の株式市場などの反応待ちということで方向感に乏しい展開となりました。個別の決算動向などには敏感に反応しているものもあったのですが、指数は方向感に乏しく、小型銘柄の中には値動きの良さを好感するように大幅高となるものもみられましたが、指数全体を押し上げる動きにはなりませんでした。

 米国市場が堅調、欧州金融不安は残るものの為替も落ち着いており、日本市場も底堅い堅調な展開となりそうです。ただ、為替に動きがみられないと昨日同様に手掛かりに乏しい展開で引き続き方向感に乏しい展開となりそうです。幕間つなぎ的にインターネット関連やスマートフォン(高機能携帯電話)関連銘柄などが物色され、決算動向に反応する動きもみられるのでしょうが、指数全体を押し上げるような展開にはならず、指数は為替動向に振らされることになるのでしょう。

 日経平均は依然として8000円台後半でのもみ合いの中での動きが続くものと思います。8800円〜900円水準は現状の為替の状況では抜けてくるには十分でなく、決算動向も円高やタイの洪水の影響で先行き懸念が強いだけに売られすぎの修正、割安銘柄の見直しだけではしっかりと抜けてくるということでもなさそうです。一方で、米国景気動向や欧州金融不安に対する懸念も薄れてきており、下値は8500円〜600円水準を試すというよりは現状の8700円台で底堅い展開となるかもしれません。今後も中国の経済指標などに振らされる場面もあるのでしょうが、8000円台後半での動きが続くのでしょう。

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