週末の材料を消化しきれず方向感のない展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年11月07日 16時08分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8767.09円 ▼34.31円
売買高 14億5017万株
売買代金 9032億7200万円
値上がり銘柄 751銘柄
値下がり銘柄 747銘柄
騰落レシオ 84.63% ▼5.27%

日経平均

週末の米国株が軟調と言うことで売り先行だが、週末の材料を消化しきれず方向感のない展開

 先週末の米国市場が軟調となったことや週末の日本市場が大幅高となった反動から売り先行となりました。ただ、週末のG20首脳会合やギリシャの政局の問題など外部要因への反応は鈍く方向感に乏しい展開となりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)も株数は買い越し、金額は売り越しと売り買いの偏りもなく、ユーロが軟調だったのですが、特に反応もせず方向感に乏しい展開となりました。決算発表や業績修正に敏感に反応する動きはみられたものの、あくまでも個別の反応であり業種や関連銘柄に波及することもなく、指数は終始方向感はみられませんでした。

 後場に入っても引き続き方向感に乏しい展開となりました。ユーロが一段安となる場面もあったのですが、特に反応もみられず、前場に引き続き値動きの良いインターネット関連やスマートフォン(高機能携帯電話)関連の小型株の一角は物色されるものの、指数は狭い範囲での動きとなりました。引けを意識する時間帯になっても、持高調整を急ぐようなこともなく、手掛かり難のなかで方向感はみられませんでした。決算動向には引き続き敏感に反応しているのですが、継続しての売り買いなどには乏しく、売り一巡、買い一巡後は動きがみられなくなるというような状況でした。結局最後まで盛り上がりもなく、小動き、売買高も売買代金も少なく、売買代金は1兆円割れとなりました。

 小型銘柄は値動きの良さを好感して物色されるものも見られ、比較的堅調な展開となりました。二部株指数は軟調となったものの、東証マザーズ指数と日経ジャスダック平均は小幅高、ジャスダックTOP20は堅調となりました。先物はまとまった売り買いは散発的にみられるものの、大きく指数を動かすこともなく、ましてや方向感がみられるということもなく、狭い範囲での動きとなりました。仕掛け的な売り買いとみられるようなものも散見されましたが、追随する動きは全くみられず指数を方向付けるようなこともありませんでした。

 週末の海外市場の政治情勢、経済情勢に反応し切れず、欧米市場での反応をみたいということなのだと思いますが全く方向感のみえない展開でした。今晩の欧米市場の動向でようやく週末の政治経済の情勢を織り込むことになるのでしょうが、まだ欧州の財政問題や米国、中国など新興国の景気動向、タイの洪水の影響など懸念される材料は多く、欧米市場が堅調でも上値は重いと思われます。やはり、為替がこれ以上円高にならない、米国でQE3(量的緩和)が示されても円高は進まないと言うようなことが示されない限り上昇トレンドにはなり難いと思います。

テクニカル分析

日経平均

 基準線にサポートされながら小動きとなりました。基準線や雲にサポートされているのか抜けれきれないのかはっきりしないような動きです。ストキャスティックスは底値圏にあり、底堅い展開は続くのでしょうが、RSIは方向感はなく、まだまだ方向感に乏しいもみ合いが続くのだと思います。

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