大幅高となるも飛び石連休の谷間で方向感のない展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年11月04日 16時23分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8801.40円 △160.98円
売買高 16億7140万株
売買代金 1兆1531億1600万円
値上がり銘柄 1262銘柄
値下がり銘柄 286銘柄
騰落レシオ 89.90% ▼0.37%

日経平均

米国株高や欧米の金融緩和、金融緩和期待から買われ大幅高となるも飛び石連休の谷間で方向感のない展開

 日本市場が休場の間の米国株が大幅高となったことなどから買い先行となりました。欧州の利下げや米国のQE3(量的緩和)期待もあって、買い先行、大幅高の始まりとなりましたが、外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が売り越しと伝えられたこともあり、寄付きの買いが一巡となった後は伸び悩み、上値の重さを嫌気すると飛び石連休の谷間ということもあって手仕舞い売りを急ぎ、上げ幅縮小となる場面もありました。ただ、大きく売り叩くこともなく、指数は小動きとなりました。

 後場もいったん下値を試すように上げ幅縮小となる場面もみられましたが、週末の買戻しもあって底堅く、指数の方向感はみられませんでした。好決算に反応して買われるものなどもみられましたが、相場全体のセンチメントが好転しているわけでもなく他の銘柄への波及も限られ、指数を押し上げるということでもなく、逆に芳しくない決算でも出尽くし感から大きく買われ利ものもみられるなど売られすぎの修正も続いているということなのだと思います。引けを意識する時間帯には買戻しを急ぐ動きもあって前場の高値を抜ける場面もあり、値持ちの良い展開となりました。手仕舞いの売り買いが交錯するなかで見切売りも少ないということなのだと思います。

 小型銘柄も堅調なものもみられましたが主力銘柄が買い戻し中心で大きく上げるなかで上値の重いものもみられました。東証マザーズ指数はかろうじて大幅高となったものの、ジャスダックTOP20は堅調、日経ジャスダック平均は小幅高、二部株指数は軟調となりました。先物は週末ということや米国での主要な経済指標の発表を控えていることもあり、ヘッジ売りなど売りが先行となった分、いったん底堅さが確認されると買戻しを急ぐ動きもみられ値持ちの良い展開となりました。上値が重いと思われていただけに買戻しを急ぐ動きになると一気に買い戻されてしまうということなのだと思います。

 指数の方向感は依然としてみられず、海外市場動向に振らされ、後は目先の需給に振らされて右往左往するということなのだと思います。為替に動きのない中で値持ちの良い展開となったということは目先の需給要因だけ、買戻しが中心ということだと思われます。米国市場も欧州金融不安も「何とかなる」という雰囲気もあり、早めに手仕舞うということなのでしょう。水準としても9000円までは買わないが、8800円〜900円水準までは買っても良いということなのだと思います。ただ、腰の据わった買いが入っているということでもなく、まだまだ海外情勢や為替に振らされながらの展開が続くのだと思います。

テクニカル分析

日経平均

 雲の下限でサポートされて反発、基準線まで戻りました。遅行線も日々線の底値の日柄で反発となり、底堅さがみられます。ただ、RSIはまだ中途半端な位置で方向感に乏しく、ストキャスティックスも底値圏ですが下値余地もあり、まだ基準線や雲の下限のサポートを確認する動きが続くと思います。

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