すると今度はスマートTV、ネットTVがにぎやかになっている。PC、スマホ、タブレット、サイネージを経て、あらためてテレビ。
グーグル、アップル、ヤフー、マイクロソフトら5年前に号砲を鳴らした陣営がテレビ画面を奪いに来ているのに対し、タイムワーナー、コムキャスト、ディレクTVら放送陣営もチャンス拡大とばかりに動く。AT&TやVerizonなど通信会社も本気だ。欧州でもBBCがBTと組むなど、5年前の融合バトルと同じ様相を呈している。どうする、ニッポン。
ただ、スマートTVは、単純にテレビ画面を奪い合う構図にはならない。マルチデバイスとソーシャルが定着した融合ネットワーク環境に新しいテレビをどう据え付けるのか、その総合設計になるからだ。
テレビ画面を見るには見ているが、HDDに録画したものをCM飛ばして見るか、ネットにつないでYouTubeを見る。CMに立脚したテレビのビジネスは底抜けだ。と同時にノートPCを開き、ググったりmixiに書き込んだりしている。と同時にケータイを開き、友だちとチャットしたりしている。そんな3スクリーン同時世代が着実に増えている。さらにそこにスマホやタブレットが乱入している。そんな中でのスマートTVなのだ。
とすれば、これまでのサービスを根本的に見直さざるを得ない。テレビ屋はテレビ向けに、ネット屋はPC向けに、ケータイ屋はケータイコンテンツを作ってきた。すばらしいコンテンツを作ってきた。だけど、それじゃマルチデバイス同時ユーザーをつかまえることができない。ソーシャルサービスで連結したデバイスと人々とのつながりを紡ぎ直せ。
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