売られすぎの修正や介入期待もあって底堅い展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2011年10月26日 16時09分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]
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明日の相場雑感

 米国株が大幅安となったことから売り先行となりました。ただ、昨日の相場で米国株高にもかかわらず下落したことの反動もあり、底堅い展開となって底堅さを確認すると先物に買い戻しなども入って堅調となりました。業績発表が始まっていますが、円高の影響などが懸念されるものの比較的堅調な決算となるものも多く、円売り介入が期待されるなかでは売り込み難いのだと思われます。

 株を売り買いするときにいったい何を見て売り買いしているのかとこのコラムでも何度か取り上げましたが、株式評論家だけではなく、「ストラテジスト」などと称している向きでもいまだに「ここだけの話ですが・・・」というような噂話やいわゆる「裏話」などが大好きな向きも多いようです。噂で買って、ニュースとなったときに売るなどということもありますが、芸能ニュースさながら「どこそこが『飛ばし』で危ないらしい」とかそういう類のニュースを集めている人も多いようです。

 そうしたニュースを集めることに汲々としてさも自分だけが知っているようなことで投資を勧誘するなどという手法はもはや古く、そうしたことが噂で電話で取りざたされているときにはすでにツイッターなどインターネットで話題になっているものです。突如として株価が動き出すようなこともありますが、そうしたちょっとした噂話で動くことも確かに多いのではないかとは思いますが、相場の方向性などを語るのであればとにかく、そうした噂話だけで商売をしようというのは如何なものかと思います。

 まだ、そうしたニュースに対応できるようなアルゴリズムを組んで、つまり、株価がこういう動きをしたら、ある水準を抜けたら買う、などというような方がいいのではないかと思います。噂話を大きな声でした方が勝つという動きにはなかなかついていけないと思います。悪いときには悪い噂はいくらでも出てくるし、敏感に反応しやすいのですからその動きに乗ってもとりあえずは信憑性のないものとして受け止めて飛び乗り、飛び降りあるいは完全に割り切った投資とする方が良いと思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券、リテラ・クレア証券で相場情報などに携わってきた。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。
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