<日経平均>8823.25△84.35
<TOPIX>758.83△5.39
<NYダウ>11478.13▼40.72
<NASDAQ>2620.24△15.51
<NY為替>76.88▼0.38
前日の大幅高の反動や芳しくない銀行決算、中国景気鈍化懸念から売り先行となりました。ただ、欧州金融不安が薄れたことで信用収縮が進むということもなく、売られ過ぎの修正は続き全体的に底堅さもみられ、底堅さを確認すると買戻しを急ぐ動きもあり、ダウ平均は軟調となりましたが、ナスダック指数は堅調となりました。欧州金融不安が薄れたことで足元の決算発表動向や景気動向に反応しているということだと思います。
欧州金融不安が一段落となったことで、今度は中国の景気鈍化を懸念する動きとなりました。ただ、中国経済の拡大スピードが若干鈍化したとはいえ、拡大は続いているということであり、中国に続く新興国の伸びも大きなことから、好調な企業決算などがみられると特に問題視されることもないと思われます。ここのところしっかりと戻っていただけにスピード調整となったものと思われます。
個別には芳しくない決算を発表したJPモルガン・チェースが大幅安、連れてバンク・オブ・アメリカやシティグループなども大幅安となりました。予想を下回る決算や見通しを発表したフェアチャイルドは来年以降の業績持ち直し期待などから買われて大幅高、インテルやIBM、アップルなどハイテク銘柄は全般に堅調となり、決算発表を控えていたグーグルも堅調、引け後に発表された決算も予想を上回ったことで時間外取引で大幅高となっています。中国景気鈍化懸念もあってキャタピラーやGE(ゼネラル・エレクトリック)など景気敏感株は軟調なものが多くなりました。
昨日の日本市場は米国株高や円安を受けて買いが先行、一時大幅高となるなど堅調となりました。ただ、寄り付きの買いが一巡となったとこからは指数の値動きは鈍く、終始方向感に乏しい展開が続きました。為替も円高気味となり、外国人も金額は買い越しながらも株数は売り越しと伝えられるなど積極的に買い上がりにくい雰囲気もあり、買戻しは入るものの買い急ぐ動きもなく、かといって売り急ぐほどの売りもないということで方向感が出ないのだと思います。
米国市場はまちまちとなり、日本市場も市場全体の売られ過ぎの修正は一段落となりそうです。米国企業の決算動向に反応するように、銀行株などは戻りも一服となるのでしょうし、為替がようやく円安に振れたかと思われたものが再度円高傾向にあることや中国景気鈍化懸念、そしてタイの洪水の影響などが懸念されて主力輸出企業は手仕舞い売りが嵩むと思われます。米国市場の引け後にインターネット関連企業が好調な決算を発表したことなどからインターネット関連銘柄などが個別に物色されるのだと思います。オプションSQ(特別清算指数)算出は特に大きな影響はないと思われ、週末の手仕舞いの売り買いが中心となりそうです。
日経平均は8800円〜900円水準での上値の重さを試すことになりそうです。ここでしっかりと8800円台を保つことができれば、来週以降8800円〜900円水準での「底値固め」となる可能性もありそうですが、8800円水準での上値の重さが確認されると、為替が円安方向に水準訂正となるようなことでもないと、再度下値の節目である8500円〜600円水準を試すことになるのでしょう。
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