マクロミルと三菱UFJリサーチ&コンサルティングは、「2011年スポーツマーケティング基礎調査」を実施した。スポーツに対する意識や消費行動の変化を把握するもので、今年で8回目の調査。
→応援するプロ野球チーム、阪神と巨人が拮抗(2010年度調査)
スポーツとの関わり方、関心について尋ねたところ、「することにも見ることにも大きな関心がない」が37.9%と1.7%減少。ここ数年増加傾向にあったが歯止めがかかった。「することのほうが好き」な人は2年連続で減少している。
また、スポーツ活動へ参加したときの支出を対象とするスポーツ参加市場規模は2兆8642億円で(内訳はスタジアム観戦市場が5196億円、スポーツ用品購入市場が9603億円、スポーツ施設利用・会費市場が1兆3844億円)。2008年(4.1兆円)以来減少傾向にあり、本調査では初めて3兆円を割り込んだ。
今回の調査では、スポーツ関連のメディアに対する支出状況についても調べている。スポーツ関連メディア市場規模は2615億円、一人当たりの年間支出額は1万1674円。過去1年間に、何らかのスポーツメディアに対して支出を行った人は25.3%。種類別には、書籍、雑誌、ハンドブックなどが一番高く14.9%。次いでゲームソフトが8.4%となっている。
好きなスポーツブランド、スポーツ選手についても尋ねている。好きなスポーツブランドでは、ナイキ、アディダスの海外ブランドのあとに、アシックス、ミズノと日本ブランドが続く。ニューバランスは全体で6位、30歳〜50歳代でそれぞれ5位に入った。好きなスポーツ選手では、8年連続でイチロー選手が1位に。今年の調査では長友佑都選手、クルム伊達公子選手が上位に入っている。
ワールドカップ効果やアジアカップの優勝などで、サッカー日本代表チームのファンは4717万人(昨年比908万人増)と大きく増加。また女子ワールドカップで優勝した「なでしこジャパン」のファンは3909万人となり、プロ野球チーム(3685万人)の人気を上回っている。
男女ともにサッカー日本代表チームの人気は上昇しているが、Jリーグについては苦戦している。Jリーグチームを応援している人は昨年比105万人減の1416万人。「代表人気が国内リーグの人気につながっていないことが課題だ」(マクロミル)としている。また人気チームをみると「ガンバ大阪」(161万人)がトップ、以下「名古屋グランパスエイト」(112万人)、「ベガルタ仙台」(106万人)と続いた。
女子ワールドカップに関心があった人はどのくらいいたのだろうか。「関心があった」(73.5%)という人は7割を超えたが、そのうち「もともと関心があった」(6.5%)人は1割にも満たなかった。7割近くの人は女子ワールドカップでの「なでしこジャパン」の活躍を見てから関心が高くなったようだ。
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