前日の大幅高の反動もあって冴えない展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年10月12日 15時53分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8738.90円 ▼34.78円
売買高 15億2453万株
売買代金 9750億7600万円
値上がり銘柄 709銘柄
値下がり銘柄 801銘柄
騰落レシオ 95.97% △2.51%

日経平均

米国株はまちまち、引け後の決算発表が芳しくなく、日本市場も前日の大幅高の反動もあって冴えない展開

 米国株はまちまちとなったのですが、引け後の注目された非鉄大手の決算が予想を下回ったことや、欧州金融不安も一段落となったのですが懸念も消えず、前日の大幅高の反動もあって売り先行となりました。それでも、朝方発表された機械受注が予想を大きく上回り、為替も落ち着いていることや外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が買い越しと伝えられたこともあって底堅く、寄付きからの売りが一巡となった後は底堅さもみられました。ただ、好材料への反応が鈍く、悪材料には敏感に反応するようなところもあって戻りも鈍く、指数は小動きとなりました。

 後場は一段と戻りを試す動きもみられました。ただ、為替に変化はなく、改めて買い直すだけの材料にも乏しいことから戻りかけても昨日の終値を意識する水準では上値も重く、指数は前場よりも一段戻した水準ですが、膠着となりました。先物に散発的に仕掛け的な売り買いがみられるのですが、追随するような動きもなく、方向感のない展開が続きました。売られすぎの修正高となるものも多いのですが、買戻しが主体で腰の据わった参加者が多くみられるということでもなく、積極的に買い上がることもないので盛り上がらず、盛り上がらないから上値もさらに重くなるという感じでした。

 小型銘柄も堅調なものが多いのですが、値動きの悪いものには早めに手仕舞い売りがみられ、全体の上昇には結びつかないという感じでした。東証マザーズ指数とジャスダックTOP20は堅調、日経ジャスダック平均や二部株指数は堅調ながらも上値も重い展開となりました。先物は散発的にまとまった売り買いがみられましたが、追随するような動きもなく、オプションSQ(特別生産指数)算出を控えた持高調整のような動きが中心となっていたものと思われます。指数を大きく方向付けるような動きもなく、あくまでも目先的な売り買いが中心ということだと思います。

 底堅い堅調な展開ですが逆に言えば戻りも鈍いという感じです。円が高止まりとなっており、決算発表を控えて為替の影響なども懸念されて思い切って買い切れないということなのでしょう。毎年、この時期は「ヘッジファンドの決算」や「45日ルール」などが取りざたされて処分売りも多いのですが、今年は逆に買戻しなども多く指数自体は底堅い展開となっているのだと思います。ファンドの決算絡みなど持高調整、目先の需給に振らされることが多いと思われますが、既に売り切っているところも多いと思われ、指数は底堅い動きが続くのかもしれません。

テクニカル分析

日経平均

 基準線にサポートされて底堅さはみられましたが上値も重くなっています。RSIは中途半端な位置ですが、上昇気味であり、ストキャスティックスは高値圏にあるので上値は重いが底堅いような、動きが続きそうです。基準線のサポートを割り込むと転換線のサポートを確認することになるのだと思います。

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