連休を控えて上げ幅縮小清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2011年10月07日 16時09分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]
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明日の相場雑感

 引き続き米国株が大幅高となったことや為替が落ち着いていることから買い先行となりました。3連休を控えていること、特に米雇用統計の発表もあることからいったん手仕舞いの動きも出るかと思われましたが外国人が久しぶりに買い越しと伝えられたこともあり、寄り付きの買いが一巡となっても値持ちの良い展開となりました。悪材料が出た銘柄にも堅調なものがみられるなどちぐはぐな動きもみられ、手仕舞いの売り買いが交錯するなかで指数は大幅高となりました。

 3連休を控えた週末という割には値持ちが良く、買戻しも多かったようです。一昔前であれば、手仕舞い売りに押されるということだったのでしょうが最近では手仕舞い「売り」と単純に言えず、手仕舞いの「買い」が多く、連休や大きなイベントを控えていても高くなったりすることも多いと思われます。本日の相場でも好決算や予想を上回る決算を発表しながら大きく売られたり、逆に業績下方修正をして大きく買われるものがみられるなど、ファンダメンタルズや材料に反応するというよりも目先の持高調整=需給や株価動向に反応するということが多いような気がします。

 以前であれば「円安ならば輸出株、円高なら内需株、芳しくない経済指標などがみられればディフェンシブ銘柄、何もないときは幕間つなぎで仕手株」などというように相場のテーマや外部環境で買われたり、売られたりすることが多く、ある意味でわかりやすい相場であったと思います。また、「スマートグリッド関連」などといってその時々のテーマがあり、しばらくはテーマに沿った相場展開となることが多い、そうした流れを見て、「次は太陽光発電関連だ」などと先回りしてみたりしていたものです。

 そうしたなかでは目先的な値動きについてみるとかその日その日で一番動いている銘柄に「乗ってみる」とかそういうような流れでしか売買できないような感じです。株価指標も全くあてにならないような感じになっており、本当に皆、何を見て売り買いしているのか非常に不思議な感じです。ただ、目先の値動きに右往左往、一喜一憂せずにしっかりと安いところで買って、高いところで売るようにしておくことが大切なのだと思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券、リテラ・クレア証券で相場情報などに携わってきた。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。
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