「iPhone 4S」と「Kindle Fire」、どっちがスゴい?遠藤諭の「コンテンツ消費とデジタル」論(2/4 ページ)

» 2011年10月06日 22時45分 公開
[遠藤諭,アスキー総合研究所]
アスキー総研

 米アイサプライによれば、Kindle Fireはパーツと組み立てだけで209.63ドル(約1万6000円)かかるという。あるアナリストは、AmazonはKindle Fireを売るたびに50ドルを失うと指摘している。しかし、これはAmazonが一枚上手で、Kindle Fireを199ドルで売ったとしても利益が出るのではないかと私は思う。秋葉原の専門店に行けば、メーカー品と遜色のない静電式のAndroidタブレットが、2万円前後で手に入るからだ。Kindle Fireが売り出される11月には、さらに価格がこなれている可能性が高く、Amazonの調達力を考えれば、リテール価格が199ドルなら原価的にはカバーできる可能性がある。

 いままでのAndroidスマートフォンやAndroidタブレットは、ただiPhone、iPadの対抗馬として、情報端末として発売されてきた。日本メーカーが作るデバイスの多くもその例外ではない。それらとはまるで違う、非常に強力なビジネスモデルを持った異生物とも言えるライバルが、アップルの目の前に降り立ったのだ。

 アップルは、これにどう対峙していくのだろう?

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