米国株安やユーロ安を受けて大幅下落、下値を試す展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年10月03日 16時29分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8545.48円 ▼154.81円
売買高 19億2219万株
売買代金 1兆1965億9600万円
値上がり銘柄 249銘柄
値下がり銘柄 1354銘柄
騰落レシオ 109.23% ▼10.32%

日経平均

先週末の米国株安やユーロ安を受けて大幅下落、為替に振らされながら下値を試す展開

 先週末の米国株が大幅安となったことやユーロが安くなったことから売り先行となりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が大幅売り越しと伝えられたこともあり、寄り付きの買いが一巡となってもユーロが売られると下げ幅を広げるような展開となりました。それでも一気に大きく値を崩すというようなこともなく、指数の動きは小さいもみ合いのなかでじりじりと値を下げるというような展開でした。幕間つなぎ的に大手建設株や小型のバイオ関連銘柄等が物色されたものの、値がさハイテク銘柄など景気敏感株には大きく売られるものもあり、指数も大幅安水準での動きとなりました。

 後場に入ると昼の時間帯にユーロがじり安となったこともあって売り直す動きがみられ一段安となる場面もありました。節目とみられる日経平均の8500円を割り込むと見切り売りも嵩み、下値を試す動きとなりました。ただ、8500円を割り込んで見切り売りが一段落となると値ごろ感からの買いや日銀のETF(上場投資信託)買いもみられて下げ幅縮小、最後は買い戻しを急ぐ動きもみられました。ただ、積極的に買い上がるだけの材料で戻したということではなく、売り一巡感からの戻りということで上値も限られ、大幅安の引けとなりました。

 小型銘柄もこれまで幕間つなぎ的に買われていたインターネット関連銘柄が売られるなど軟調なものが多く、全体としては冴えない展開でした。ただ、バイオ関連銘柄の一角が買われ、東証マザーズ指数は小幅安、二部株指数も日経ジャスダック平均も主力銘柄ほどの下落となりませんでした。ジャスダックTOP20はインターネット関連銘柄に大きく下げるものもみられ大幅安となりました。先物は朝方は底堅さもみられたのですが、ユーロが売られるに連れて見切り売りも嵩みましたが、まとまった売り買いには乏しく、小口の売り買いに振らされながら下値を試すような動きで、指数を大きく動かすようなことはありませんでした。

 米国株安やユーロ安に反応して下値を試す動きとなったものの、結局節目とみられる8500円水準を保って引けました。以前から述べているように8500円〜600円水準での底堅さを確認するような格好となっています。ただ、ユーロがここから一段安となって1ユーロ=100円を割り込むようなことになると、日経平均もさらに下値を試すことになるのでしょう。逆にユーロや米ドルが堅調となるようであれば、8500円〜600円水準での底堅さを確認して上値の節目となる8800円〜900円水準を目指し、さらに円高はもうこれ以上進まないというようなことになれば9000円台を目指すことになるのでしょう。

テクニカル分析

日経平均

 方向感のない安値圏でのもみ合いが続いているという感じです。下値を試すような展開にもかかわらずRSIやストキャスティックスも方向感はなく、中途半端な位置にあって、まだまだもみ合いが続くということなのだと思います。底入れ感が出るには基準線を抜ける必要があるということで、戻りもいったんは基準線までということなのでしょう。

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