コラム
» 2011年09月30日 08時00分 UPDATE

スターバックスに学ぶ、顧客満足度向上のポイント (1/2)

スターバックスといえば、大手コーヒショップチェーンの中でも顧客満足度の高さ、リピーターや愛用顧客が多いことで有名です。そこで、なぜスターバックスがファンを獲得して支持されるのかを、サービスサイエンスを活用して考えてみました。

[松井拓己,INSIGHT NOW!]
INSIGHT NOW!

著者プロフィール:松井拓己(まつい・たくみ)

ワクコンサルティング株式会社執行役員・チーフコンサルタント。名古屋工業大学産業戦略工学専攻修了後、大手化学工業品メーカーで商品企画開発に従事。その後、事業開発プロジェクトのプロジェクトリーダーとして、問題分析手法を活用した業務改革テーマの創出や、サービスサイエンスを取り入れた新規事業戦略立案に貢献。現在はサービスサイエンスおよび新規事業開発を中心に支援を行っている。


 スターバックスのサービス説明はほかの記事や関連書籍に譲らせていただきたいのですが、スターバックスといえば、質の高いサービスの代表例ではないかと思います。入店と同時に聞こえる印象の良いあいさつ。注文の際の共感性のある親しみあるコミュニケーション。素早く正確なコーヒーの提供。混雑時などの状況に応じた柔軟な席案内。ゆっくりくつろげる安心感ある空間と雰囲気。

 何度行っても満足して、また行きたくなるという方も多いのではないでしょうか。このような高いCS(顧客満足)の評価を得て、リピーターを獲得することができるサービスは、どのように生み出されているのでしょうか?

マニュアルではなくビジョンを共有

 実はスターバックスにはマニュアルがないんです。その代わりにあるのが、「グリーンエプロンブック」と呼ばれる、サービスのビジョンを共有するためのものです。そこには次の5項目が挙げられています。

  • 歓迎する
  • 心を込めて
  • 豊富な知識を蓄える
  • 思いやりを持つ
  • 参加する

 実にシンプルな言葉で、スターバックスとしてのサービスのビジョンを共有しているんですね。さらにはこのビジョンを実現するために柔軟な対応ができるよう、各店舗に多くの権限を預けています。

 「マニュアル」ではなく、「ビジョン共有と権限移譲」でサービス品質を高めている。これをサービスサイエンスの視点から見てみるとCS向上についての重要なヒントが浮かび上がります。

 先に結論を申し上げますと、(マニュアルが悪いというわけではなくて)「サービスコンセプトに合ったCS向上の努力の方向」というものがあるということなのです。

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