インタビュー
» 2011年09月27日 11時30分 UPDATE

突撃! となりの専門家 第4回:海と空の色に映える船と無線――「ワイヤレス」「沖縄」キュレーター 前川慎光

スマートフォン、モバイル、ノマド……これらは「ワイヤレス」という技術を礎に構築されている。そのコアテクノロジーに魅せられ、最新動向を追ってONETOPI「ワイヤレス」で発信している前川さん。彼は「沖縄」のトピックも担当している。この2つはどう結びつくのか。

[島影真奈美,Business Media 誠]
km_maekawa0.jpg 無線技術についての最新情報を発信するONETOPI「ワイヤレス」。Twitterアカウントは@wireless_1tp。ONETOPIリーダーアプリでリアルタイムで情報収集できる

アイティメディアが運営する「ONETOPI」では、さまざまな分野に精通した「キュレーター」が、その領域の最新情報&重要トピックスを投稿する。専門家たちはどのように情報を集め、発信しているのか――。第3回の「セキュリティ」に続き、第4回は「ワイヤレス」「沖縄」のキュレーターを務める前川慎光さんにお話を伺った。前川さんはエレクトロニクス業界のエンジニア向けの技術情報メディア「EE Times Japan」の編集者として、エレクトロニクスの最前線を追いかける日々を送る。また、故郷である沖縄の文化を伝えるべく、休日は東京沖縄県人会青年部でエイサー三昧。ONETOPIでは2010年11月から「ワイヤレス」、2011年6月から「沖縄」にまつわる情報を発信している。

驚異的な進化を遂げつつある「ワイヤレス」の世界

Business Media 誠 仕事柄、さまざまなエレクトロニクスに関する情報に日々接していらっしゃるかと思いますが、とくに「ワイヤレス」という分野に興味を抱かれた理由を教えてください。

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前川慎光(以下、前川) 物心ついたときから、ずっと好きでした。ケーブルも何もつながっていないのに、情報が伝わるというのが不思議でたまらなかった。子ども心にロマンを感じていましたね。父の職場で聞いた「トンツー、トンツー」というモールス信号の音をいまでも鮮明に覚えています。

Business Media 誠 お父様は無線通信関係の仕事をされていたんですか。

前川 海上保安庁の無線通信士でした。海と空の色に映える巡視船と無線の組み合わせがとてもカッコ良くて……。今思えば、当時の憧れをいまだに追い続けているのかもしれません。

Business Media 誠 中学卒業してすぐ、親元を離れ、鹿児島の高等専門学校に進学されたとか。

前川 当時は「沖縄に経済発展をもたらすには、エレクトロニクスを学ぶしかない!」と本気で思っていました。日本の科学者や技術者たちの考え方、生き方を描いた『電子立国日本の自叙伝』を読んで、すっかり影響されてしまったんですね(笑)

Business Media 誠 大学時代は電子工学を専攻されていたとか。

前川 地震にともなう電磁気現象の研究をしていました。これは地震を電磁気学の観点からとらえようというまったく新しい学問分野。全国各地に出かけて行っては電波時計にも使われている「標準電波」を観測し、解析する日々でした。

Business Media 誠  専門知識を身につけることで、「ワイヤレス」の面白さは何らか変化しましたか。

前川 大きく変わりました。昔はわけもわからずに面白がっていたけれど、今は理屈が分かるからこその面白さがある。ワイヤレスは今、まさに過渡期を迎えています。ジョギング中のデータを無線で飛ばし、PCやスマートフォンで管理できるシューズや、無線で安全管理ができるヘルメット、体重計や歩数計もすでに登場しています。10年先、20年先にはワイヤレスということすら意識せずに使えるような世の中になるだろうと予想しています。

Business Media 誠 前川さんが注目されているワイヤレス技術は?

前川 やはり「ワイヤレス給電技術」ですね。例えば、NTTドコモのスマートフォン「AQUOS PHONE f SH-13C」は充電パッドに置くだけで充電できる。他にも、日立マクセルやパナソニックがワイヤレス給電パッドを発売するなど次々と実用化されている。ケーブルがつなぐ必要がないだけではなく、接していなくても電気を送れるという技術も既に提案されています。さらなる進化に遂げることはまず間違いない。これらの動向から目が離せません。

気が向いたときに検索、その場で情報選別

Business Media 誠 普段はどのように情報収集していますか。

前川 日々の仕事の中で新しい情報に出会ったり、知り合いからメールで情報をもらうこともありますが、基本は検索です。「ワイヤレス」や「無線」、「Bluetooth」などのキーワードが20個くらいあって、それらを組み合わせて検索していくという方法です。

Business Media 誠 RSSリーダーのような巡回ツールは使っていない?

前川 一時期使っていたんですが、キリがないのでやめました。未読がたまりはじめると、読むのが億劫になる。さらに未読が溜まり……と楽しくなくなってしまうんです。帰宅後や出勤前の気が向いたタイミングに検索、見つけたニュースを投稿または投稿予約というほうが気がラク(笑)

東京から沖縄の情報を発信

Business Media 誠 前川さんは「沖縄」のキュレーターでもあります。

前川 共同キュレーターの桑江令さんはじつは中学の同級生で、今でも交遊があります。ONETOPI「沖縄」はまだ今年の6月にスタートしたばかり。今後は「東京から沖縄の情報を発信する」というスタンスで積極的に取り組んでいきたいと考えています。

Business Media 誠 東京沖縄県人会青年部ではどのような活動をされているんですか。

前川 沖縄文化をより多くの人に知ってもらおうと町内会のお祭りや、ライブスペースのある居酒屋などで、沖縄の伝統芸能「エイサー」を披露しています。8月、9月は夏祭りのシーズンということもあってか、引っ張りだこ。月3回ペースで都内のあちこちに遠征です。

Business Media 誠 前川さんはTwitterもFacebookも情報発信ツールとして使っていらっしゃいますが、どのように使い分けていますか。

前川 まず、Twitterは情報収集やたあいもない雑談を書き込める場所として使っています。例えば、ここ2年くらいハマっている金魚の話題とか(笑)。FacebookはTwitterに比べるとややクローズドな空間。友人知人をはじめ、面識のある人たちとやりとりをする場ですね。ONETOPIは仕事でもプライベートでもない、ちょうどその中間地点にあるような位置づけです。

Business Media 誠 金魚にハマっているというのは……?

前川 金魚というと「子どものペット」というイメージがありますが、全然違うんです。江戸川区は東京でも屈指の金魚の産地で、近所に「養魚場」がある。日曜日に散歩をしていたら、たまたま自由に見学できる日で、中をのぞくことができたんです。すると、想像していた世界とまったく違っていた。すごい数の金魚が飼われていて、見ているだけで圧倒される。

Business Media 誠 前川さんご自身も金魚を飼っている?

前川 90cmの水槽が1つ、60cmが3つ、30cmが1つ、計5つの水槽があって、20匹ほど飼っています。大きい水槽では数種類を一緒に飼って……など、レイアウトするのもまた楽しいんです。ホントは繁殖にも挑戦してみたいんですが、そのためには専用の水槽が必要になるなど、お金も手間もかかるのでなかなか挑戦できずにいます。

Business Media 誠 「金魚」のキュレーターもできそうですね。

前川 金魚もマニアックな世界なので語りだすと止まらなくなります(笑)

Business Media 誠 今後、前川さんが挑戦してみたいことは?

前川 情報の仲介役だけではなく、自ら手を動かすこともしてみたいですね。例えば、庭にアマチュア無線のアンテナを立てて、超低周波「VLF」の観測をする。太陽フレアが出ると、観測したVLF信号に美しい波形が出る。電磁波の観測を趣味とする人たちが世界中にいて、こうした波形の美しさに惹かれる人が少なくありません。ONETOPIを通じて「エレクトロニクスやものづくりの分野には面白いことがたくさんある」ということを広く発信していきたいです。

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ONETOPI「ワイヤレス」「沖縄」キュレーター:前川慎光(まえかわ・しんこう)

沖縄県那覇市出身。現在はアイティメディアのエンジニアリングメディア統括部で編集をしている。目指すは、情報の良き仲介者。休日には東京沖縄県人会の青年部の活動としてエイサーに励むかたわら、金魚が充実した熱帯魚ショップに足繁く通う。好きな金魚はオランダ獅子頭。お気に入りのONETOPIは「情報通信政策」や「AR」、「旅」など。「関心があるテーマにまつわる最新情報が的確な収集できるのが便利です」

ONETOPI「ワイヤレス」:@wireless_1tp 

ONETOPI「沖縄」:@okinawa_1topi 

Facebook:前川慎光


ONETOPIとは?

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「情報通を友達に 知りたいことをシンプルに」をキーワードに、特定のトピックに詳しい「キュレーター」が、広大なネットの情報から重要なものだけをタイムリーにお届けするメディア。2009年からスタートし、現在110を超えるトピックを用意。iPhone、Android向けアプリもリリースしています。

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