アドバイスの正しいもらい方ちきりんの“社会派”で行こう!(2/3 ページ)

» 2011年09月26日 08時00分 公開
[ちきりん,Chikirinの日記]

自分の状況を伝えることが大事

  • ルールその2

「質問する」のではなく「語る」こと。自分を理解してもらうこと。

 他人に相談しようと思うほどのことには、普通「正解」はありません。あるのは特定の人にとっての、特定のタイミング、特定の環境における最適解だけです。

 A社に転職すべきか、今の会社にとどまるべきか。すべての人にとって答えが同じのはずがありません。A子と結婚すべきか、Aというキャリアを選択すべきか、AをBより優先したライフスタイルを選択するべきか。こういうことに絶対的な正解はなく、あるのは「今の私はどっちの道を進むべきか」という選択だけです。

 だとしたら、その判断に最も重要な情報は「相談者がどんな人で」「その人は今、人生の中でどんなタイミングにあって」「どういった環境にあるのか」という情報です。「主語・主体が誰であってもみんなA社に転職すべき」とか「あなたが今20歳でも30歳でも40歳でも関係なく、Aというキャリアを選ぶべき」などとは言えません。

 なので、相談をする時は聞きたいことは冒頭に1回だけ言い、あとは自分を理解してもらうために時間を使いましょう。

 自分はどんな人で、何がうれしくて、何が不安で、何が怖くて、何が大好きで、何で今迷っているのかを。以前に迷ったことを、過去に後悔したことを。以前に成功したことや、今満足していることを語るのです。

 良いアドバイスをもらうために一番重要なことは、相手に「自分」を理解してもらうことなのです。

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