円高気味にも関わらず、買い戻しを急ぐ動きもあって大幅高清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年09月16日 16時10分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8864.16円 △195.30円
売買高 19億2644万株
売買代金 1兆1941億2900万円
値上がり銘柄 1442銘柄
値下がり銘柄 152銘柄
騰落レシオ 112.80% △8.20%

日経平均

米国株高を受け、円高気味にも関わらず、買い戻しを急ぐ動きもあって大幅高

 欧州金融不安が薄れたことから米国株が大幅高、それを受けて日本市場も買い先行となりました。3連休を控えた週末と言うことで、手仕舞い売りに上値も重いかと思われましたが、外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が大幅買い越しと伝えられたこともあり、寄り付きの買いが一巡となった後も値持ちの良い展開となりました。ただ、買い戻しが主体とみられ、相変らず積極的に買い上がる動きもなく、大幅高水準で指数は小動きとなりました。円高気味にも関わらずハイテク銘柄など輸出株も高く、売られすぎた銘柄の修正高も多くみられました。

 後場も一段と上昇する場面もありましたが、上値を積極的買い上がるだけの材料もなく、逆に売り急ぐ手掛かりにも乏しく一段高となったところでは動きが止まり、上がりもせずさがりもせず膠着状態となりました。為替も大きな動きはなく、3連休を控えているという割りには売り急ぐこともなく、かといって値持ちの良さから買い戻しを急ぐということもなく、閑散としたなかで方向感のない展開が続きました。さすがに最後は手仕舞い売りが優勢となり、上げ幅縮小となりましたが、売り難く、買い難い相場でした。

 小型銘柄も堅調なものが多く、売り一巡感の出ているものはちょっとした買いに大きく値を飛ばすものもみられました。東証マザーズ指数とジャスダックTOP20は大幅高、二部株指数と日経ジャスダック平均は堅調となりました。先物はまとまった売り買いが散発的にみられ指数を動かす場面もありましたが、一方向に大きな動きになることもなく、買いが続かず、売りも続かないというような状況でした。3連休を控えた週末ということでヘッジ売りや手仕舞い売りに押されると思いましたが、思ったよりも買い戻しも多かったということなのだと思います。

 大幅高とはなったものの、取引時間中は方向感に乏しい展開となりました。節目とみられる8800円〜900円水準を抜けるには材料に乏しく、かといって売り急ぐほどはもうこの期に及んで売りもないということなのでしょう。先物や為替が方向感を示すようなこともなく、市場全体がまったりとした雰囲気のなかで手仕舞いの売り買いが中心となっていたということなのでしょう。来週は週初と週末が休日となり、米FOMC(公開市場委員会)もあることから、米国市場の動向をにらみながらということになるのでしょう。

テクニカル分析

日経平均

 基準線を抜けて大幅高となりました。遅行線も日々線の底値の日柄から日々線の上昇に合わせるように反発となり、RSIは方向感はないもののストキャスティックスは底値圏からの上昇となっており、今度は基準線のサポートを確認しながら雲まで、あるいは遅行線が日々線に押さえられるところまでの戻りを試すことになるのかもしれません。

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