昨日の下落の反動もあって大幅高清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年09月15日 16時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8668.86円 △150.29円
売買高 16億8610万株
売買代金 1兆0404億7500万円
値上がり銘柄 1316銘柄
値下がり銘柄 248銘柄
騰落レシオ 104.60% △5.52%

日経平均

米国株高を受けて買いが先行、昨日の下落の反動もあって大幅高

 欧州金融不安が一段落となって米国株が大幅高となったことから買い先行となりました。昨日も米国株が堅調であったにも関わらず大幅下落となったことで、円高気味には変わりないのですがさすがに大幅高となりました。ただ、相変らず外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が売り越しと伝えられたこともあり、寄り付きからの買いが一巡、買い戻し一巡となった後は上値の重い展開となりました。昨日と同様にユーロが軟調となる場面では上げ幅を縮小する場面もありましたが、値ごろ感からの買いもみられ値持ちの良い展開となりました。

 後場は手掛かり難の中で上値の重さを嫌気した手仕舞い売りに押されて上げ幅縮小となる場面もありました。ただ、ユーロにも底堅さがみられたようにリスク回避を急ぐような動きはなく、あくまでも目先筋の手仕舞い、利益確定売りという感じで下値を売り叩くようなこともなく、最後まで値持ちの良い展開となりました。指数は大幅高となったのですが、物色対象も漠然としており、売られすぎた銘柄=ほとんどの銘柄がちょっとした買い戻しで水準を訂正したというような状況で盛り上がりに欠ける展開となりました。

 小型銘柄も堅調なものが多いのですが、買い急ぐ動きも積極的に買われるものもほとんどなく、買い戻しが少ない分、主力銘柄よりも上値の重い展開となりました。東証マザーズ指数、二部株指数、ジャスダックTOP20は堅調となったのですが、日経ジャスダック平均は小幅高に止まりました。先物も朝方こそまとまった売り買いはみられましたが、その後はまとまった売り買いはほとんどみられず、指数を押し上げることも押し下げることもほとんどなく、終始方向感に乏しい展開で指数を方向づけるような場面はありませんでした。

 本日は欧州金融不安が薄れたことで米国株高に連れるように大幅高となりましたが、欧米各国や中国などと違って日本では自国の金融市場に対し政策に乏しいような気がします。そんなわけでもないのでしょうが、指数が大きく上昇しても株式市場は全く盛り上がりに欠ける展開となっています。今後も円高対策やデフレ対策がしっかりと見えてこないうちは日経平均でも8800円〜900円水準などの節目を抜けてくるのも難しいかもしれません。たとえその水準を抜けても、欧米市場の上昇について行けないことになりそうです。「政策不在」と言う状況では日本の株式市場が出遅れるのは致し方ないということなのでしょう。

テクニカル分析

日経平均

 大幅高とはなりましたが、まだまだ底値圏でのもみ合いの中での動きという感じです。基準線や転換線に上値を押さえられて下値を探ると言う感じです。ストキャスティックスは底値圏にあるのですが、RSIはまだ下値余地もあって方向感に乏しく、もう少し底値固めをしてから戻りを試すことになりそうです。

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