昨日までの急落の反動から買われ大幅高清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年09月07日 16時02分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8763.41円 △172.84円
売買高 17億5971万株
売買代金 1兆1098億7100万円
値上がり銘柄 1185銘柄
値下がり銘柄 342銘柄
騰落レシオ 90.75% △10.17%

日経平均

米国株が軟調だが昨日までの急落の反動から買われ大幅高

 3連休明けの米国市場は軟調となったのですが、一時大幅下落となったところから切り返しとなったことや為替が円安に振れたこと、昨日までの大幅下落の反動から買い先行となりました。ただ、外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が依然として売り越しと伝えられたこともあって寄り付きの買いが一巡となった後は上値の重い展開となりました。ただ、円安に振れたことを好感する動きや売られ過ぎの修正も続き値持ちの良い展開となりました。

 後場に入ってからは一段高となる場面もありました。日銀の金融政策決定会合の結果が発表され追加の緩和がないとされたのですが、特に材料視されることもなく、若干円高に振れたのですが、株式市場では逆に持高調整の買い戻しを急ぐ動きもあって一段高となりました。何か材料があって買われているというよりは買い戻しが主体だと思われ、指数が大幅高になった割には相変らず盛り上がりに欠ける相場でした。売られすぎたものが材料を蒸し返して買われ、円高にもかかわらず大幅高水準で値持ちも良い展開となりました。

 小型銘柄は買い戻しは少なく主力銘柄ほどの上昇とはなりませんでしたが、買い直しや値ごろ感からの買いも入って堅調となりました。ジャスダックTOP20はETF(上場投資信託)絡みの買いも入ったのか大幅高、二部株指数や東証マザーズ指数、日経ジャスダック平均は堅調となりました。先物はSQ(特別清算指数)が近いということもあってロールオーバー(乗り換え)が中心となっていました。まとまった売り買いが出ても追随することもなく、指数を大きく動かすようなこともありませんでした。

 米国市場にも日銀の金融政策決定会合の結果にも反応せず、相変らず目先の需給要因に振らされる状況が続いています。銀行など金融機関に対する懸念が薄まれば各国の政策や景気刺激策などに一喜一憂しながら売られすぎ銘柄の修正高も期待されるのでしょうが、金融機関に対する懸念がさらに強まり、各国政府の対策もろくにみられないとなると戻り一服となって売られることになるのでしょう。

テクニカル分析

日経平均

 反発となりましたが、まだ下値を模索する状況かもしれません。RSIやストキャスティックスもまだ下値余地もあり、転換線の水準までも戻っておらず、底値を探るような動きがまだ続くのではないかと思います。

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