主力銘柄が売り直されて大幅下落清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年09月05日 17時31分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8784.46円 ▼166.28円
売買高 15億9508万株
売買代金 1兆0002億0600万円
値上がり銘柄 311銘柄
値下がり銘柄 1236銘柄
騰落レシオ 80.60% ▼8.11%

日経平均

先週末の米国株安やユーロ安を受けて売りが先行、主力銘柄が売り直されて大幅下落

 米雇用統計が予想を下回り、欧州金融不安や米国での金融機関の問題などから売り先行となりました。外国人の売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が相変らず売り越しと伝えられたこともあって、寄り付きの売りが一巡となった後は底堅い場面もあったのすが、買い気に乏しい展開のなかで戻りは鈍く、戻りの鈍さを嫌気するように売り直されて大幅安となりました。自動車株やハイテク銘柄など主力の輸出株に安いものが目立ち、大幅安となるものも多く、指数を押し下げました。

 後場も一瞬戻りかける場面もありましたが、後が続かず、改めて売り直すことも買い戻しを急ぐこともなく、じりじりと値を消す展開となりました。今晩の米国市場が休場となることもあり、売り買いともに手掛かりに乏しく、値動きの悪さを嫌気するように散発的に見切り売りも出たのだと思います。為替も円高気味ということで買い戻しを急ぐこともなく、主力銘柄への売りが続いて冴えない展開となりました。売り飽き気分もあって改めて売り叩かれるということもないのですが、特に買い材料も見当たらず指数はじり安となりました。

 小型銘柄は主力銘柄に比べると底堅い感じでした。主力銘柄同様にインターネット関連銘柄やゲーム関連銘柄に堅調なものもみられました。ジャスダックTOP20は下げがきつく、大幅安となりましたが、日経ジャスダック平均、東証マザーズ指数に二部株指数は軟調ながらも底堅さが見られました。先物は週末にSQ(特別清算指数)算出を控えていることもあって積極的に売り買いの持高を増やすというような動きもなく、手仕舞い売り買いや乗り換え(ロールオーバー)の動きが中心となっていました。

 日本の政治も取りあえず小康状態となり、少なくとも相場の足を引っ張ることはないかと思われましたが、欧米での金融不安や世界的な景気鈍化懸念が強まり、冴えない展開となりました。新内閣の顔ぶれが決まっても全く市場では反応はなかったのですが、それだけ、政治が経済を活性化させるようなことはないとみているのだと思います。個々の企業努力や海外の金利為替の動向に振らされるということなのでしょう。政局不安が薄れた分はいったん底堅さも見られるのだと思います。

テクニカル分析

日経平均

 転換線を割り込む水準まで一気に調整となりました。再度下値を探るような雰囲気になってRSIは上値余地もあったのですが、下落に転じ、今度は下値余地も大きくなりました。ストキャスティックスは高値圏からの調整を示しており、下値を探る動きが続きそうです。8月の安値水準を試しながら底堅さもみられるのではないかと思います。

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