月末のお化粧買い期待や米国株高を受けて方向感のない展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年08月31日 16時10分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8955.20円 △1.30円
売買高 18億5795万株
売買代金 1兆1219億0200万円
値上がり銘柄 773銘柄
値下がり銘柄 754銘柄
騰落レシオ 80.52% △4.15%

日経平均

円高を嫌気して買い手控えられるも、月末のお化粧買い期待や米国株高を受けて方向感のない展開

 米国市場は堅調となりましたが、為替が相変らず円高気味ということや昨日の大幅高の反動から売り物がちとなりました。ただ、外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が株数は売り越しながらも金額で買い越しとなるなど少し変化もみられることや円高が極端に進むということもなく、方向感に乏しい展開となりました。昨日まで買われていた主力銘柄の戻りが一服、出遅れ感が強いディフェンシブ銘柄の一角などが堅調で軟調ながらも底堅く、指数の方向感はありませんでした。

 後場に入ると月末の買い戻しやお化粧買い期待から堅調となる場面も多くなったのですが、積極的に買い上がるだけの材料もなく、比較的値持ちは良いものの動きがなくなり、動かなくなるとちょっと上がるとすぐに手仕舞い売りや見切り売りに押され、少し下がると買い戻しを急ぐ向きも出て来るというような何とも落ち着かないながらも指数の方向感がみえない状況でした。結局最後の最後には買いも入り前日比プラスで引けましたが、引け間際にはお化粧買い期待も失望となって、為替も円高気味ということで手仕舞い売りや見切り売りに押され、相変らず盛り上がりに欠ける冴えない展開となりました。

 小型銘柄も大きく売られたものが一気に買い直されたり、買われていたものが手仕舞い売りに押されたりと、脈炉のない方向感のない展開となりました。東証マザーズ指数は軟調、ジャスダックTOP20は大幅高、二部株指数や日経ジャスダック平均は堅調となりました。先物のまとまった売り買いはほとんどみられず、ちょっとした売り買いに反応する場面もありましたが、方向感が出るでもなく、大きく動くことすらなく方向感に乏しい目先筋中心の展開となりました。

 強弱感が対立するというよりも強弱感がないというような展開になりました。買われた銘柄が売られ、売られた銘柄や買われなかった銘柄が買われるというようなことで指数に影響はみられませんでした。それでも、値動きの良さを好感することはあっても悪さを嫌気する動きが限定的となっているところを見ると、底堅さを確認して戻りを試す動きとなって来るのかもしれません。主力銘柄やディフェンシブ銘柄が交代に水準訂正となって来るのかもしれません。

テクニカル分析

日経平均

 方向感に乏しい展開となりました。戻り切れずに調整となっていますが、RSIもストキャスティックスも底値圏からの上昇が続いて上値余地もあり、堅調な地合いが続くのだと思います。下落している基準線までの戻りは期待出来るのでしょうがその前に、底値固めとなって来るのだと思います。

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