「アナログは疲れますね」JNTHEDというアーティスト(1/3 ページ)

» 2011年08月29日 15時18分 公開
[草野恵子,エキサイトイズム]
エキサイトイズム

エキサイトイズムとは?

「高い美意識と審美眼を持ち、本物を知った30代男性」に向けたライフスタイルのクオリティアップを提案する、インターネットメディアです。アート、デザイン、インテリアといった知的男性の好奇心、美意識に訴えるテーマを中心に情報発信しています。2002年11月スタート。

※この記事は、エキサイトイズムより転載しています。


 村上隆氏率いるカイカイキキから、また1人新たなアーティストが登場した。その名もJNTHED(ジェイエヌティーヘッド)。東京・元麻布のカイカイキキギャラリーで個展「バイバイGAME」を8月26日からスタートさせたばかりのアーティストである。

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 ゲームメーカーで10年のキャリアを積みながら、同時にpixivなどのネット界隈ではカリスマCGイラストレーターとして、すでに知られた存在であるJNTHED氏。そんな彼が、それまでのキャリアと方法論を捨て去り、アートの世界に弟子入りしたのは一体なぜか。個展準備の佳境の中、ペンタブレットを絵筆に持ち替えてキャンバスに挑む理由を聞いた。

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――まず、CGで絵を描き始めたのはいつごろのことですか?

 ちょうど高校に入学したときに、お祝いにパソコンを買ってもらって、Photoshopを使い始めました。当時、とても好きな絵描きさんがいまして、その人の絵柄をどうしても真似したかったということがあります。田中久仁彦さんという方なのですが、その人の絵を再現するにはものすごい練習が必要で……。水彩やアクリルなど、いろんな技法を学ばなければならない。それを真似したいとずっと思っていて、結局それができるのが、Photoshopだったんです。ですから、アナログに対する憧れでCGを始めたというわけです。

――なるほど、いわゆるデジタルなCGや3Dの世界を目指したというわけではなかったんですね。その後、専門学校を経てゲームメーカーに入社して、仕事としてもCGで描くことになるわけですが、どんなタイトルを担当していたのですか?

 いろいろあるんですけど、PSP版の「メタルギアソリッド」は深く関わらせてもらいました。会社ではやる仕事もその時々によって、いろいろ入れ替わるんですが、僕が一貫していたのは、3Dではなく2Dだったということです。一度だけゲームボーイアドバンスで3Dでやらせてもらったことはあったんですけど、基本は2Dでしたね。

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