昨日の大幅高の反動や持ち高調整の売りが続き軟調な展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2011年08月24日 16時12分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]
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明日の相場雑感

 米国株が大幅高となったことで買い先行となりましたが、昨日の大幅高で米国株高の要因の一つである中国の景気鈍化懸念が薄れたことは織り込まれていることや外国人も相変らず売り越しと伝えられたことなどから寄り付きの買いが一巡、その後買い直された後は上値の重い展開となりました。上値の重さを嫌気すると持高調整の売りもあって更に冴えない展開となり、軟調となりました。後場に入ると昼の時間帯の財務大臣の会見を気にする向きもありましたが、特に材料視されるようなこともなく、為替介入がないということを失望する売りも嵩んで下げ幅を広げる場面もありました。ただ、前場に会見を行うと発表された時点で介入期待がはげて売られていただけに手仕舞い売りや見切り売りも限られ、指数は小動きとなりました。

 しかし、以前の自民党政権時代から何度もこのコラムで述べて来たことなのですが、本当に政府や官僚の中にケインズやマルクスは学んでも市場取引の実態について身に付けたような人はいないのではないかと思います。党首選のパフォーマンスも兼ねているのかもしれませんが、国債が格下げとなったタイミングで円高対策の会見を開く、しかも米国株式市場が大幅高となって「それ底入れとなるか」と言うタイミングで水を差すかのような国債格下げに追随するようなタイミングというのは本当に「何を考えているのだろう?・・・何も考えていないのだな!」というような感じです。

 市場の動きに迎合する、あるいは流れに逆らって竿をさすということではなく、市場の動き、流れに合うようなタイミングで経済政策、金融政策を打ち出すということも必要なのではないかと思います。相変らず市場音痴で頓珍漢なことばかりの政府であれば、上がる相場も上がらず、売られなくて良いものまで売られてしまいそうです。個々の企業努力が問われるところではあるのですが、それにしても円高や世界的な景気鈍化が言われているとはいえ、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)からみても割安感が強い銘柄が多いと思います。

 昨日先物やFXのシステム売買の話をしましたが、完全にシステム売買で行うということも良いと思いますし、お忙しい方はシステム売買のファンドに投資をしてキャピタルゲインを得るという方法もありますし、ファンドを組成するという手もあります。自分で四六時中相場とにらみながらということではなく、1日1回売り買いの指示を出すだけで済むという方法もありますので、何なりとご相談ください。投資クラブや投資ファンド組成に関してもご相談に乗りますし、個別銘柄や保有銘柄の診断、相談、ポートフォリオ構築のお手伝いなども出来ますので是非ご連絡ください。メール(s_pyxis@yahoo.co.jp)でご連絡いただけれは24時間以内にご連絡出来ると思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券、リテラ・クレア証券で相場情報などに携わってきた。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


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