中国景気鈍化懸念が薄れて大幅高清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年08月23日 16時18分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8733.01円 △104.88円
売買高 20億9052万株
売買代金 1兆4137億3900万円
値上がり銘柄 1295銘柄
値下がり銘柄 280銘柄
騰落レシオ 67.55% △4.23%

日経平均

米国株高や前日の大幅下落の反動から買い先行、上値の重い場面もあったが中国景気鈍化懸念が薄れて買い直されて大幅高

 米国市場が堅調となったことや昨日の大幅安の反動から買い先行となりました。ただ、相変らず外国人売買動向(しじょうすじ推計、外資系9社ベース)が売り越しと伝えられたことや期待された為替の介入もみられないことから、寄り付きからの買いが一巡となった後は昨日の終値を意識する場面もあるなど冴えない展開となりました。主力銘柄には相変らず持高調整とみられる売りも嵩み、指数を押し下げるような場面もあり、決定的な買い材料にも乏しく、売られすぎた銘柄の反発はみられるものの買い急ぐ動きはみられませんでした。

 後場に入ると日銀ETF(上場投資信託)買いの思惑から底堅さを確認して買い戻しを急ぐ動きや中国のPMI(製造業購買担当者景気指数)の改善を好感する動き等から買われ、大幅高となりました。特に買い急ぐような材料という感じでもないのですが、値ごろ感からの買いに加え、売られ過ぎの修正を急ぐ動きから大きな上昇となったものと思います。週末の米FRB(連邦準備理事会)議長の講演や日本での円売り介入などをにらみながら、売り方も持高調整の売りはあるものの、改めて売り叩くということもないようです。

 小型銘柄も上がったものが売られ、売られたものが買われるというようにまち待ちの展開となりました。二部株指数と日経ジャスダック平均は軟調なのですが、東証マザーズ指数とジャスダックTOP20は堅調となりました。先物は前場はまとまった売りが散発的に出て指数の上値を押さえるような格好となっていましたが、午後は逆に散発的なまとまった買いで指数を押し上げる場面もみられました。ただ、方向感を持って、買い上がる、あるいは売り叩くというような動きはありませんでした。

 指数は大幅高となり、主力銘柄の中には下落一服となったものもみられますが、とっくに材料のない中で大きく売られるという場面は今日もみられました。ただ、株価指標等からみても割安感が強いものが多く、持高調整の売りが止まれば、一気に戻すということになるのではないかと思います。外部環境も落ち着いてくれば業績面からの見直し買いなどで大きく水準訂正となるものも多いのではないかと思います。

テクニカル分析

日経平均

 下値を探る展開となっています。RSIもストキャスティックスも底値圏から戻りかけたものが再度下値を目指す動きとなり、下値模索が続くのだと思います。ここから一気に切り返し、転換線をしっかりと抜けてくるようであれば、「気抜き底」(ダブルボトム)の形で底入れ感が強まってくるのだと思います。

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