「不安は増えても、不服を言わず」――震災後、そんな人が増えている(1/2 ページ)

» 2011年08月23日 14時39分 公開
[Business Media 誠]

 東日本大震災後、「不安は増えても、不満を語らない」――そんな人が増えていることが、博報堂生活総合研究所の調査で明らかになった。

 同研究所の調査によると、震災後の2011年に「世の中に気がかりなこと・不安なことが多い」(75.2%)と感じている人が急増。逆に「世の中にいやなこと・腹の立つことが多い」(65.9%)という人が減り、この2つの項目が調査開始以来初めて逆転した。回答者からは「不安だが腹が据わった」「文句を言わずに生活する」といった声があった。「不安は増えたが、不服を言わず、現状をたくましく受け入れようとする生活者の姿がうかがえた」(博報堂生活総合研究所)としている。

「不安は増えても、不満を言わない」人が増えている(出典:博報堂生活総合研究所)

 また2006年から、ほとんど動きのなかった「社会全体のためには不便なこともガマンできると思う」(59.7%)、「何か社会のために役立つことをしたいと思う」(45.1%)が、ともに震災後に大きく上昇。回答者からは「人の役に立つ仕事がしたい。社会の中での自分の役割を実感したい」(女性27歳)、「光熱費や食材などムダをなくし、寄付できるものを購入するようにしている」(女性47歳)といった声があった。

「社会のために役立ちたい」という人が増加(出典:博報堂生活総合研究所)
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