コラム
» 2011年08月18日 09時55分 UPDATE

遠藤諭の「コンテンツ消費とデジタル」論:日本でもAndroidの利用者数がiPhoneを超えた (1/2)

モトローラをGoogleが買収したことが大きなニュースになっている。Androidユーザーが急増しているという印象を持つ人は多いと思うが、実際にどれくらい伸びているのだろうか。アスキー総研のメディア&コンテンツ調査より、速報をお知らせする。

[遠藤 諭,アスキー総合研究所]
アスキー総研

「遠藤諭の『コンテンツ消費とデジタル』論」とは?

 アスキー総合研究所所長の遠藤諭氏が、コンテンツ消費とデジタルについてお届けします。本やディスクなど、中身とパッケージが不可分の時代と異なり、ネット時代にはコンテンツは物理的な重さを持たない「0(ゼロ)グラム」なのです。

 本記事は、アスキー総合研究所の所長コラム「0(ゼロ)グラムへようこそ」に2011年08月17日に掲載されたコラムを、加筆修正したものです。遠藤氏の最新コラムはアスキー総合研究所で読むことができます。


ay_endo_android01.jpg 『MOTOROLA: 75 YEARS OF INTELLIGENT THINKING』

 IBM PC(いま世界中で使われているWindowsパソコンの先祖)が、先日、誕生から30周年を迎えたそうだ。WWW(World Wide Web)も、今年で20周年になった。なんと、個人のPC利用に関して、Webのある時代のほうがない時代よりも長くなってしまったのだ。そんな折、グーグルが、モトローラを買収したというニュースが飛び込んできた(正確には2008年に分社した携帯電話会社のMotorola Mobilityを買収した、参照記事)

 モトローラの歴史は、世界最初のカーラジオから始まって車載式双方向ラジオなど、移動通信の歴史そのものといってよい。コンピュータの関係者なら、マイクロプロセッサ「68000」に憧れた人も多いだろう。手元にある『MOTOROLA: 75 YEARS OF INTELLIGENT THINKING』という75周年記念本には、同社の製品が豊富な写真とともに紹介されている。それは、イノベーションの歴史そのものだ。

 1989年に関西セルラー電話が発売した、「マイクロTACパーソナル携帯電話」の広告も収録されている。自動車電話やショルダーホンというイメージの強かった移動体通信を、「胸ポケットに入る」(本体重量303g、容積221cc)サイズにしたインパクトは大きかった。「モトローラ」という社名を一般の日本人が初めて耳にしたのは、この製品の市場参入に際する「日米電気通信摩擦」の頃だった。

 そもそも携帯通信の歴史は、モトローラが第二次世界大戦中に提供した「Handie-Talkie」に始まる。1947年には、AT&Tがセルラー方式を開発。1970年代に、AT&Tとモトローラの2社が携帯電話のサービスを始めようとしたが、FCC(連邦通信委員会)は「健全な競争ができる状態ではない」と、約10年間にわたって許可しなかった。その間に、日本やバーレーンや北欧で、携帯電話のサービスが始まったのだ。

 グーグルのモトローラ買収の目的は、そんな歴史のある同社の持つ特許だとされている。前回のコラムで触れた「4つの戦場」のうちのモバイルの戦いについて、「特許の戦いでもある」と書いた部分に相当する(参照記事)

 同じ記事で「Hulu」が日本に乗り込んでくる可能性があると書いたら、本当に進出すると発表したので驚いたが(参照記事)、約125億ドル(約9600億円)というグーグルにとっても過去最大のモトローラ買収のほうが、ニュースとしてははるかに大きい。スマートフォン市場全体が、新しいフェーズに入ることになりそうだ。

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