富士経済は8月10日、国内化粧品市場の調査結果を発表、2011年の市場規模を前年比4.4%減の2兆846億円と予測した。すべての価格帯で市場は縮小すると見込んでおり、同社では「東日本大震災の発生や原発事故によって、不要不急のものに対する需要が低迷。同時に外出自粛に伴いメイク頻度が減少している」とコメントしている。
市場全体としては縮小しているものの分野別に見ると、天然のミネラルパウダーを原料として配合し、肌への負担が少ないことを訴求した「ミネラルファンデーション」市場が前年比14.8%増の155億円と拡大する見込み。「メイクアップトレンドとなっている健康的なナチュラルメイクに、自然な仕上がりが得られるミネラルファンデーションがマッチすることから、引き続き需要の取り込みが期待される」(富士経済)。
また、「1000円化粧水」市場も同7.6%増の355億円と拡大すると予測。長引く不況の影響で消費者が商品選択時に費用対効果を重視する傾向が顕著になっていることを受け、ロート製薬「肌研 極潤/白潤」や常盤薬品工業「なめらか本舗」など低価格で新規性の高い成分を配合した製品が投入されたことから、市場が活況を呈している。
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