コラム
» 2011年07月27日 08時00分 UPDATE

Wu Yuの中国版“新人類”とうまく付き合う方法:なぜ中国人は「ごめんなさい」と頭を下げないのか (3/4)

[Wu Yu,Business Media 誠]

日本の「ほう・れん・そう」は中国ではパワハラになる?

yd_wu1.jpg 日本では、「ほうれんそう」は社会人の基本の「き」

 このようなビジネスシーンでの日中間のギャップのなかで、私が最も格差が大きいと感じているのが、「上司」に対する意識です。それをよくあらわしているのが、日本企業で必ず言われる「ほうれんそう」です。言わずもがな「報告・連絡・相談」のことで、上司が部下に求める社会人の基本の「き」とされていますが、この「ほうれんそう」を中国人の部下に求めてはいけません。

 「あの日本人、心配性だね」

 「もう、本当にうるさい! いちいち何をやったか報告しなくちゃいけないなんて」

 日系企業で働く中国人の友人たちからよくこんな愚痴を聞かされます。生意気なように聞こえるかもしれませんが、中国では部下が報告・連絡・相談を自らするという慣習はありません。仕事の進み具合は、上司が部下のもとに自ら足を運び、状況を聞きだして的確な指示をするのが当たり前なのです。つまり、「ほうれんそう」を部下に求めるというのは下手をすれば、パワハラや「嫌がらせ」だととられてしまうのです。

 このギャップの根底にあるのは、「上司」に対する考え方の違いだと思います。中国人は日本人に比べるとかなりドライに考えています。

 「上司は上司。一緒に仕事をして、自分を評価する人に過ぎない。嫌であれば、辞めればいいでしょう?」

 日本のオフィスではみんなの前で上司が部下を怒鳴り飛ばしたりしていますが、中国では絶対にありえません。公衆の面前でしかった時点で、中国人はみんなの前で恥をかかされたと感じ、さらに反発し、二度とその上司には従うことはないでしょう。

 もしどうしてもしからなくてはいけない場合、必ず個室に呼び入れ、自尊心を傷つけないように、「君のために言っているんだ」と優しく諭す必要があります。

 なんだか面倒臭いなあと思うかもしれませんが、これが中国ビジネスにおける「常識」なのです。「日本流」がいいのか、「中国流」がいいのかという議論ではなく、もし中国に行き、中国人とビジネスをするのならば、「郷に入らば郷に従え」というだけの話です。

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