コラム
» 2011年07月21日 08時00分 UPDATE

メディアとWebと人材と:“憧れの企業”に就職してはいけないワケ (1/2)

毎年各社が発表する就職希望企業人気ランキング。しかし、筆者はそのランキングは自分が働きたい企業ではなく、好きな企業が上位に入っているのではないかと主張。憧れの企業に入ることの危険性について解説します。

[中嶋嘉祐,Business Media 誠]
誠ブログ

 毎年冬ごろになると、就職希望の企業について人気ランキングが発表されます。ざっと調べてみたところ、学情とダイヤモンド・ビッグ アンド リード、毎日コミュニケーションズ(マイコミ)の3社によるランキングが見当たりました。マイコミのランキングが一番ツッコミやすいので、そちらから話を進めさせてもらいます。

 2012年卒を対象としたマイコミのランキングでは1位はJTB。ランキングの仕組みやら大手志向の学生の心構えやらに疑問を口にする言説を目にする機会がありますが、今回は「仕事というものへの理解」について苦言を呈したいと思います。

ah_maiko.jpg 2012年卒マイコミ大学生就職企業人気ランキング(出典:毎日コミュニケーションズ)

 「学生をバカにするな!」と怒られそうですが、「旅行が好きだからJTBに入社したい」と考えている人はいませんか? JTBの人事の方がインタビューで否定しているように、「旅行が好きだから添乗員になりたい」と考えている人はJTBを志望してはいけません。JTB人事の方が仰っている内容をそのまま引用すると、JTBのビジネスの軸は「旅や交流を通じて、人を喜ばせたり、お役に立つことを考える」こと。ググってみたら、すばらしいエントリーシートを見つけましたが、こういう人が恐らく正解。この人がJTBを志望することは間違っていません。

 というわけで、今回は“憧れ”と“仕事”をごっちゃにしてはいけないという話です。

 →あなたは会社依存ですか、それとも自分依存ですか?――就職・転職前に考えてほしいこと

 →リーマンショック後、転職マーケットで起こったこと

オリエンタルランドが“好き”なのか、オリエンタルランドで“働きたい”なのか

 2番目にツッコミやすいのは学情のランキング。オリエンタルランドが1位になっています。ディズニーランドに憧れている人は多そうですからね。オリエンタルランドをけなすつもりは一切ありませんが、けれど一度、考えてみましょう。「あなたはディズニーランドが“好き”なのですか? それともディズニーランドで“働きたい”のですか?」と。

 ディズニーランドで働き始めたら、恐らく、これまで一般客として楽しめていたディズニーランドの楽しさを二度と味わえなくなることでしょう(別の角度で楽しめるようになるかもしれませんが)。

 ディズニーランドが“好き”という気持ちが強いのなら、しっかり休みが取れて収入もソコソコの会社に入って、毎週末ディズニーランドに通った方が幸せな人生を過ごせるかもしれませんよ? “好き”を仕事にすることで生まれる苦痛もあるのです。もう一度、“好き”なのか“働きたい”のか考えてみてください。

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