手掛かり難のなか冴えない動きが続く清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年07月19日 16時18分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 9889.72円 ▼84.75円
売買高 14億9946万株
売買代金 1兆0289億9600万円
値上がり銘柄 675銘柄
値下がり銘柄 841銘柄
騰落レシオ 130.84% △1.03%

日経平均

米国株安や週末に堅調となった反動から売りが先行、手掛かり難のなか冴えない動きが続く

 日本市場が休場となっている間の米国市場が軟調となったことや世界的な金融不安などもあり、売り先行となりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)も本日は売り越しと伝えられたこともあり、寄り付きの売りが一巡となった後も戻りは鈍く冴えない動きが続きました。先週末に連休前というわりにはヘッジ売りなども少なく、軟調となるなかでも買い戻しを急ぐ動きも少なく指数の下支えとはなりませんでした。為替も円高気味ということもあり、水準訂正一巡となった主力銘柄から、為替の影響の少ない内需株に物色対象も変化したようです。

 後場は一段と下げ幅を広げる場面もありました。ただ、特に手掛かり材料がないなかで売り急ぐ動きにもならず、売り急ぐ動きがみられないことから、買い戻しが入るという状況で、指数に大きな変化や方向感はみられませんでした。海外市場で金価格が上昇していることから非鉄金属株や商社株などが買われるというように、わかり易い材料が出て値動きが良いものになると買いも入るのですが、特に材料もないなかで手仕舞い売りに押されるものもみられ、物色対象も今一つ絞りきれない格好で様子見気分も強かったものと思います。

 小型銘柄も総じて方向感はないのですが、値動きの良い銘柄を物色する動きもみられまちまちとなりました。東証マザーズ指数やジャスダックTOP20は堅調、二部株指数や日経ジャスダック平均は軟調となりました。先物はまとまった売り買いはほとんどみられず、指数を大きく動かすような場面もありませんでした。まとまった売り買いが出ても相変らず散発的であり、しっかりと方向感を持って買い上がる、あるいは売り叩くような動きはほとんどみられませんでした。あくまでも目先の小掬い商いが中心の小口の売買が中心のようでした。

 先週まで買い越し基調とされていた外国人も本日は売り越し基調となりました。円高局面でも「日本株買い」ということで、資金の逃避先として日本株の出遅れ感などを指摘する向きもあったのですが、特に何が変わったということではなく、ここで流れが変わってしまったのかどうかが大いに注目されます。本来であれば、日本が安全資産の逃避先として選択されるというのも不思議な話(?)なのですが、消去法の買いが入った可能性はありそうです。ただ、主力銘柄の水準訂正が本日の内需株の動きなどにみられるようにこれで一巡となったとすれば、さらに上値を買い上がるだけの材料が新たに必要となってくるのでしょう。決算動向などを見ながら、今度は水準訂正ではなく業績の裏付けが欲しいということなのかもしれません。

テクニカル分析

日経平均

 もみ合いの中での小動きが続いています。先週末に堅調となった分、本日は軟調という状況でもみ合いの中で日柄調整となっているのだと思います。RSIはまだ方向感はないのですが、高値圏から下落気味であり、ストキャスティックスは下落が続いてもう一息で底値圏となってきます。まだ、過熱感が冷めきっておらず上値の重い展開は続くのだと思います。引き続き転換線に上値を押さえられ、基準線にサポートされるようなもみ合いの中での調整となるのでしょう。

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