マーサー ジャパンは7月12日、「2011年世界生計費調査」の結果を発表。それによると、海外駐在員にとって最も物価の高い都市は2010年調査に続きアンゴラのルアンダであることが分かった。
世界生計費調査は、5大陸214都市での住居費や交通費、食料費、衣料費、家庭用品、娯楽費用などを含む200品目以上の価格を調査し、それぞれを比較したもの。多国籍企業や政府機関が海外駐在員の報酬や手当を設定する際に利用されており、その際に最も高い費用となる住居費が、都市の順位を左右する重要な要因となっている。
ルアンダは高級アパートの家賃が月7000ドルと極めて高いことがトップの要因となった。アフリカではほかにも、チャドのンジャメナが3位に、ガボンのリーブルヴィルが12位にランクインしているが、マーサー ジャパンでは「アフリカの都市では、良質で安全な駐在員向け住宅を見つけることは非常に難しく、他地域と比較して住居費が著しく高い場合がある」とコメントしている。
ルアンダに次ぐ2位は東京。高級アパートの家賃が月4842.25ドルと高いことに加え、映画料金、スパゲッティ料金などが相対的に高いことが要因となった。日本の都市では大阪が6位、名古屋が11位にランクインしており、円高が影響を与えているようだ。リラがドルに対して高騰しているブラジルのサンパウロも前年の21位から10位に大きく順位を上げており、通貨高がランキングに反映されている。
一方、調査都市中の最下位はパキスタンのカラチ。マーサー ジャパンでは「1位のルアンダは最下位のカラチと比べて、コストが3倍以上かかる」と分析している。
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