コラム
» 2011年07月12日 08時00分 UPDATE

「目標」と「目的」の違い――あなたが働いている意味は何ですか? (1/2)

目標はほかから与えられることが十分ありえるが、目的はほかから与えられない。意味は自分で見出すものだからだ。仕事をする上で、その意味を認識することが重要だということを筆者は「3人のレンガ積み」の逸話から説明する。

[村山昇,INSIGHT NOW!]
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著者プロフィール:村山昇(むらやま・のぼる)

キャリア・ポートレート コンサルティング代表。企業・団体の従業員・職員を対象に「プロフェッショナルシップ研修」(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)を行なう。「キャリアの自画像(ポートレート)」を描くマネジメントツールや「レゴブロック」を用いたゲーム研修、就労観の傾向性診断「キャリアMQ」をコア商品とする。プロ論・キャリア論を教えるのではなく、「働くこと・仕事の本質」を理解させ、腹底にジーンと効くプログラムを志向している。


 日ごろの仕事現場で私たちがよく口にする言葉、「目標」と「目的」。両者の違いは何だろうか?

 目標とは単に目指すべき方向や状態(定性的・定量的に表される)のことをいう。そして、目的はそこに意味や意義が付加されたものである。それを簡単に表すと「目的=目標+意味」ということになる。

 ここで、有名なビジネス訓話「3人のレンガ積み」を引用したい。

 中世のとある町の建築現場で3人の男がレンガを積んでいた。そこを通りかかった人が、男たちに「何をしているのか?」と尋ねた。

 1人目の男は「レンガを積んでいる」と答えた。

 2人目の男は「食うために働いているのさ」と言った。

 3人目の男は明るく顔を上げてこう答えた。「後世に残る町の大聖堂を造っているんだ!」と。

 この時、3人の男たちにとって「目標」は共通である。つまり、1日に何個のレンガを積むとか、工期までに自分の担当箇所を仕上げるといったことだ。

 しかし「目的」は3人ともバラバラである。

 1人目の男は目的を持っていない。

 2人目の男は生活費を稼ぐのが目的である。

 3人目の男は歴史の一部に自分が関わり、世の役に立つことが目的となっている。

 目標は他人から与えられることが十分ありえる。しかし、目的は他人から与えられない。意味は自分で見出すものだからだ。

 何十年と続く職業人生にあって、他人の命令や目標に働かされるのか、自分の見出した意味や目的に生きるのか――この差は大きい。

 仕事の意味はどこからか降ってくるものではなく、自分が意志を持って、目の前の仕事から作り出すものである。

 もちろんその意志を起こすには、それなりのエネルギーが必要だ。しかしそれをしないで、どんよりと重く生きていくことの方が、もっとエネルギーを奪い取られる。――さて、あなたはどちらの選択肢を選ぶだろうか?

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