オプションSQをにらんで先物の思惑買いで指数を押し上げて大幅高清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年07月06日 16時17分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 10082.48円 △110.02円
売買高 18億5739万株
売買代金 1兆2415億8400万円
値上がり銘柄 1085銘柄
値下がり銘柄 401銘柄
騰落レシオ 119.64% △2.70%

日経平均

米国市場に連れて小動きとなっていたが、オプションSQをにらんで先物の思惑買いで指数を押し上げて大幅高

 米国市場は冴えない展開となり、市場全体に目先的な過熱感もあって小動きとなりました。ただ、外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が引き続き買い越しと伝えられたこともあり、上値の重さを確認しても売り急ぐ動きはなく小動きとなりました。心理的な節目とみられる10000円を意識して上値を買い上がる動きもなく、上値の重さを嫌気して売り急ぐこともないという状況でした。

 後場に入っても指数に方向感はみられず小動きとなりました。出遅れ感が強い主力銘柄などに堅調なものが目立ち、幕間つなぎ的に値動きの良い銘柄を物色する動きもみられました。引けを意識するような時間帯から週末のオプションSQ(特別清算指数)算出を意識してヘッジの買い、あるいは何らかの思惑的な買いが先物を押し上げ、指数を押し上げる動きとなり、日経平均は10000円台での引けとなりました。

 小型銘柄も値動きの良さに連れて買われる銘柄も散見され指数も堅調となりました。それでも一方で目先筋の利益確定売りや主力銘柄に乗り換える動きもみられ、東証マザーズ指数や二部株指数、日経ジャスダック平均は堅調ながらも上値の重い展開となり、ジャスダックTOP20は軟調となりました。先物はまとまった売り買いも散発的にみられるだけでしたが、午後に入って引けを意識する時間帯にまとまった買いが断続的に入り指数を押し上げました。

 底入れ感が強まったことで売り急ぐ動きはなく、積極的に買い上がるだけの材料があるということではないのですが、先物仕掛け的な買いが入ると買い戻しを急ぐ動きも出るようです。心理的な節目は10000円ですが、節目とみられる水準は10200円〜300円水準であり、まだ9800円〜900円水準の下値を固めてから上値の節目を試すことになるのだと思います。オプションSQに絡んで指数だけが乱高下となることもあると思います。

テクニカル分析

日経平均

 明確な動きはみられず、今後の方向を示す動きは明日以降の動きに連れてということになりそうです。基準線や雲との乖離も大きいことやRSIは上値余地もあるのですが上昇が止まり、ストキャスティックスは高値圏からの調整を示唆しているようなことを考えると、明日の寄り付きが軟調となると、いったん雲のサポートを確認するようになるのでしょうし、高く始まると新たしいもみ合い水準を作るような上値を試す動きとなるのでしょう。

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