日経平均1万円を一時回復するも、達成感から売られ上げ幅縮小清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年07月04日 16時13分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 9965.09円 △97.02円
売買高 18億8129万株
売買代金 1兆2191億7500万円
値上がり銘柄 1256銘柄
値下がり銘柄 315銘柄
騰落レシオ 125.16% △4.45%

日経平均

米国株高を受けて心理的な節目である日経平均1万円を一時回復するも、達成感から売られ上げ幅縮小

 先週末の米国市場が大幅高となったことや為替も円安気味ということで買い先行となりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)も引き続き買い越しと伝えられたこともあり、寄り付きの買いが一巡となった後も値持ちの良い展開は続いたのですが、心理的な節目とみられる日経平均1万円を目前に、上値も限定的となりました。

 後場に入ると、値持ちの良さを好感するかのように買い直す動きも見られ、日経平均は1万円を回復する場面もありました。ただ、瞬間的に1万円を抜けた後は目先的な過熱感や達成感もあって、手仕舞い売りも嵩み上げ幅縮小となり、指数も小動きとなりました。ただ、見切り売りや持ち高調整の売りを急ぐようなこともなく値持ちの良い動きが続きました。ただ、週明けの米国市場が休場となることもあり、買い急ぐ動きは全く見られず、最後は手仕舞い売りに押されて上げ幅縮小となりました。

 小型銘柄も値動きの良さを好感する動きや主力銘柄が心理的な節目を付けて達成感が出たことから乗り換える動きもみられ堅調となりました。東証マザーズ指数は大幅高、二部株指数や日経ジャスダック平均、ジャスダックTOP20は堅調となりました。先物はまとまった売り買いは散発的にみられ、指数を動かす場面もありましたが、指数を大きく方向付けるようなことはありませんでした。目先的な過熱感もあり、最後まで買い切れず、米国株高などもあって最後まで売りきれないということなのでしょう。

 米国の景気鈍化懸念も薄れて堅調な地合いが続きようやく、心理的な節目である日経平均1万円を付けました。ただ、相変らず盛り上がりに欠ける中での1万円ということで、特に好感する動きもなく、逆に手仕舞いのタイミングとしてみた向きも多いようです。節目とすれば10200円〜300円という水準であり、5月の時と同様にまだ9800円〜900円水準の節目を抜けていないという見方も出来そうです。

テクニカル分析

日経平均

 上値追いとなり、10000円を瞬間的に付けました。ただ、達成感が出たことに加え、上に放れて上髭線となったことや基準線や移動平均線との乖離が大きいこと、RSIはまだ上値余地もあるのですが、ストキャスティックスは高値圏にあることからいったん押し目を確認する動きになるのではないかと思います。明日の寄り付きが軟調な始まりとなると手仕舞い売りが嵩んでいったん高値を付けたとして調整が長引きそうです。

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