3連休前の買戻しもあって大幅高清水洋介の「日々是相場」朝刊(1/2 ページ)

» 2011年07月04日 08時46分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

<日経平均>9868.07△51.98

<TOPIX>853.86△4.64

<NYダウ>12582.77△168.43

<NASDAQ>2816.03△42.51

<NY為替>80.84△0.28

懸念材料が薄らいだところで好調な経済指標を好感、3連休前の買戻しもあって大幅高

 ギリシャ問題の進展やQE2(量的緩和)終了を織り込んで信用収縮懸念も薄らいだところで、ISM(サプライマネジメント協会)製造業景気指数は予想に反して前月よりも改善、景気に対しての楽観的な見方も出たことから買われ、大幅高となりました。4日の独立記念日の休日を控えてヘッジ売りも嵩むかと思われましたが、逆に持ち高調整の買戻しを急ぐ動きもあり、連日の大幅高となりました。

 懸念材料が徐々に薄れていたところに好調な経済指標が発表されて、素直に好感する動きもあったものと思います。3連休を控えているということや今週もまだ主要な経済指標の発表を控えているということから、ここからは上値も重くなる場面もあるのでしょうが、足元の底入れ感が強まり、センチメントも上向いてきたと思います。目先的な過熱感を冷ます動きは出るのでしょうが、戻り売りというよりは押し目買いというところに分があるような展開になりそうです。

 個別には景気鈍化懸念が薄れたことで、キャタピラーやアルコア、GE(ゼネラル・エレクトリック)、インテル、IBMなど景気敏感株が高く、ダウ平均採用銘柄は30銘柄すべて値上がりとなりました。アップルやHP(ヒューレット・パッカード)、などハイテク銘柄やホームデポなどの個人消費関連銘柄など総じて高く、JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカなど金融株も軒並み堅調となりました。特許紛争で自社の特許侵害が認められなかったイーストマン・コダックは大幅安となりました。

本日の相場

日経平均

 先週末の日本市場は米国株高などを受けて買い先行となったものの、上値も限定的となりました。米国での主要な経済指標の発表を控え米国の3連休を控えた週末ということもあり、積極的な売り買いはみられず、寄付きの水準から大きく動くことなく終わりました。日銀短観や中国の経済指標の発表もあったのですが、特に材料視する動きもなく、指数は堅調ながらも方向感に乏しい盛り上がりに欠ける展開となりました。

 週末の米国市場が大幅高となったことや為替も落ち着いていることから堅調な展開が期待されます。ただ、米国市場が3連休となることや主要な経済指標の発表も控えていること、既に目先的な過熱感が出る水準まで買われていることなどから上値の重い展開となりそうです。引き続き外国人買いなどを期待して主力銘柄で割安感の見られる銘柄などは買われるのでしょうが、指数の上値は限定的となって、幕間つなぎ的に目先的に調整が一段落した銘柄などを買い直す動きとなってくるのだと思います。

 日経平均の心理的な節目である10000円水準を目指すことになりそうです。ただ、しっかりと9500円〜600円水準での底堅さを確認して上値を追うような動きとなったわけでもなく、目先的な過熱感は否めないものと思います。10000円を抜ければ抜けたで、達成感が出て、抜けなければ抜けないで失望感につながり、いずれにしてもいったんは10000円を目指しながら目先的な過熱感を冷ますように、9800円〜900円水準、あるいは9500円〜600円水準での底堅さを確認しながらの調整となって来るのだと思います。

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