タレントや有名人が健康食品・商品のお勧めをしたり、効果効能を数値で表示する手法。「アタシのように肌キレイになりませんか、続けると効果ありますよ」と、希望というポジティブな習慣作り。
「誰でもカンタンに●キロやせる」「これだけでカンタンにバストアップ」と、景品表示法スレスレのコピーが踊るダイエット本や健康本。習慣になればカンタンだけど……。
追い込み型は「30代でやっておくべきこと」「毎日3分のマッサージで小顔に」といった売り文句。「あなたはこのままでいいのか?」「変わりたけりゃやりなさい」という問いかけだ。日本人には希望よりも脅しが効く。国民性だろうな。
膨大な広告宣伝で習慣を浸透させる。古くはコカコーラCM、最近ではGREEがミクシィをとらえる際に投下したテレビ・屋外・移動広告量はすごかった。SNS=ゲーム=GREEという単純なメッセージで、SNS=掲示板という習慣を古びさせた。
アップルのスティーブ・ジョブズCEOは「これからの電話はiPhoneである」と指のスライドを電話習慣にした。歌手のレディー・ガガさんは「リストバンドを買えばモンスターよ」と言って義援金を貢がせた。60万部を突破した長谷部誠選手の著書『心を整える』に、「勝利をたぐり寄せるための56の習慣」とサブタイトルがあるのは偶然とは思えない。
「ん? マズい! もう1杯!」(キューサイの青汁)、「今日も舌をみがきましょう」(口中清涼食品のBREO)、「お口の恋人」(ロッテ)など秀逸なコピーは、まさに“習慣の恋人”である。
「本を買うついでにDVDをレンタル」「買い物のついでに映画を観る」といった習慣の“バンドル化”。デパートやスーパー、コンビニは“ついで業態”とも言える。
試食やサンプル配布、初回割引など。古くて最も有効な手段の1つだが、問題は2度目の購買にどうつなげるか。ダイレクトメールを送り続けるだけでは、2度目の購買はない。習慣にもならない。
近年最大の習慣創造は携帯。電話やメールだけでなく、ゲームやTwitterという悪魔の習慣により、人類史上最大の時間泥棒商品になった。携帯中毒は自己没入を誘い、人への思いやりセンサーを失わせる。気を付けよう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PRアクセスランキング