SNSという「人のネットワーク」が地球を覆う――脳とコンピュータ遠藤諭の「コンテンツ消費とデジタル」論(1/3 ページ)

» 2011年06月29日 12時15分 公開
[遠藤 諭,アスキー総合研究所]

「遠藤諭の『コンテンツ消費とデジタル』論」とは?

 アスキー総合研究所所長の遠藤諭氏が、コンテンツ消費とデジタルについてお届けします。本やディスクなど、中身とパッケージが不可分の時代と異なり、ネット時代にはコンテンツは物理的な重さを持たない「0(ゼロ)グラム」なのです。

 本記事は、アスキー総合研究所の所長コラム「0(ゼロ)グラムへようこそ」に2011年02月1日に掲載されたコラムを、加筆修正したものです。遠藤氏の最新コラムはアスキー総合研究所で読むことができます。


 英国の調査会社ネットクラフトによれば、2010年12月、世界中で2億5500万のウェブサイトを確認したという(参照リンク)worldwidewebsize.comによれば、Googleは現在、460億のWebページ上にある情報から索引を作りだしているという。要するに、地球上に膨大な数のコンピュータがあって、それがネットワークによって文字どおり網の目のようにつながっている。

 これがまさに「The Internet」のイメージだったはずなのだが、それもこの1年ほどの間に大きく変化してしまったと思う。ITU(International Telecommunication Union、国際電気通信連合)の発表を見ると、2010年末に世界のネット人口は20億人を超えた(参照記事)。ところが先日は、Facebookの会員数が7億5000万人を超えたというニュースもあったからだ(参照リンク)。実に、ネット利用者の3人に1人が、このSNSのユーザーということになる。

世界最大、現在も急成長を続けるSNS「Facebook」。創業者マーク・ザッカーバーグを描いた映画『ソーシャル・ネットワーク』はアカデミー賞3部門を受賞するなど大きな話題に。Blu-ray、DVD版も発売された
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