米国株高を受けて買い先行、大幅高となりました。最後はさすがに手仕舞い売りもあって上げ幅縮小となりましたが、月末近くというわりには買い気もみられました。6月ということで月末のお化粧買いや投資信託の買いなどを期待する向きも多いのかもしれません。米国ではQE2(量的緩和)終了を受けて、不安定な相場となりそうな気もしますが、足元の業績の底堅さや大震災の影響からの回復を買う動きも出ているようです。
株主総会の季節となっていますが、最近では株主総会に出席する個人の方も多くなりました。株式の売買動向などを見ていると短期の売買が主流で、株主総会などと縁がなさそうなのですが、従来に比べて個人投資家の方も「株主」としての意識も高く、株主総会にもまめに出席する方も多くなっているようです。
実際に経営者の事業に対する見方などを確認するような意味で出席している人も多いのでしょうが、コンサートを開く企業があるなど株主総会もお祭り、というかイベント化しているものもあるようです。なかには株主総会で株主に何を説明するか、ではなく、株主総会を開くことが目的となっているような企業もありますが本当であれば、もっと株主の意見を聞く場として機能すると良いと思います。
経営者側も株主の質問に機械的に答えるのではなく、いったい会社のために、株主のためにどのように考え、どのように行動していくのかをしっかりと伝えるということが大切ではないかと思います。そして、会社の側でも経営陣ばかりでなく、従業員代表として株主総会に出席する人間を用意するとか、もっと会社の生の状況を知らしめるということも大切ではないかと思います。
慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券、リテラ・クレア証券で相場情報などに携わってきた。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤」
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