大幅高の反動から売り先行となるも底堅い展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年06月23日 16時36分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 9596.74円 ▼32.69円
売買高 17億2603万株
売買代金 1兆0994億1900万円
値上がり銘柄 577銘柄
値下がり銘柄 945銘柄
騰落レシオ 98.77% △1.96%

日経平均

米国株安や前日までの大幅高の反動から売り先行となるも底堅い展開

 米国株が軟調となったことや前日までの大幅高の反動から売り先行となりました。ただ、外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が買い越しと伝えられたこともあり、寄り付きの売りが一巡となった後は底堅さがみられ、底堅さが確認されると買い戻しなどもあって堅調となる場面もありました。一方で、堅調となっても上値を買い上がるだけの特段の理由もなく、売られたものが買われ、買われたものが売られる相場で指数に方向感はみられませんでした。

 後場も一層方向感に乏しい展開となりました。昨日の終値付近で小動きとなり、いっこうに方向感はみえず、売り急ぐこともなく買い急ぐこともなく、個別銘柄への個別の反応で、他の銘柄に波及することもなく、指数は小動きが続きました。特に材料が出たということでもなく手仕舞い売りに押されたり、買いがまとまって入ったりと、目先の需給要因に振らされるものも多く、相場全体の流れのなかでどうこういうような方向感は全くないようでした。結局最後まで方向感はみられず、最後は手仕舞い売りや見切り売りが嵩んで軟調となりました。

 小型銘柄も手仕舞い売りや主力銘柄に物色が移ったことでの見切り売りなどもあり、軟調なものが多くなりました。日経ジャスダック平均は小幅高となったのですが、ジャスダックTOP20や東証マザーズ指数は大幅安となりました。先物は朝方からまとまった売り買いは少なく、たまにみられるまとまった売り買いに指数が振らされる場面はみられたのですが、大きく方向付けるようなこともなく、指数への影響も限定的となりました。しっかりとした方向感をみながらの売り買いなどは相変らず少ないようです。

 連日の大幅高の後ということもあり、反動安が懸念されましたが底堅さがみられます。やはり5月から売られたことで、売り一巡感も出て積極的な買いはみられないのですが、相場全体に底堅さがみられます。ただ、逆に日経平均の9500円〜600円水準を抜けるにはこの水準での底堅さを確認してからということになるのでしょうし、上値の重さが気になるようであれば、下値の節目とみられる9200円〜300円水準を試すことになるのだと思います。いずれにしても政局の混迷が続くうちはもみ合いの中での動きなのでしょう。

テクニカル分析

日経平均

 雲の中での動きとなっています。底堅いと言えば底堅いのですが、基準線にサポートされながらも遅行線が日々線に上値を押さえられています。遅行線が絡む日々線が下落となっていることで、再度雲の下限や基準線のサポートを確認するような場面も多いのだと思います。RSIは方向感はみられず、ストキャスティックスも高値圏に近くなっており、少なくとも雲の中でのもみ合いということなのでしょう。

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