<日経平均>9351.40▼59.88
<TOPIX>805.34▼7.07
<NYダウ>12004.36△42.40
<NASDAQ>2616.48▼7.22
<NY為替>80.04▼0.58
ギリシャ問題に進展がみられたとして欧州株式が堅調となったことなどから、買い先行となりました。ただ、一方で今度はイタリアの格下げが取り沙汰されるなど相変わらず金融不安が根強いことや、週末の持ち高調整などもみられてまちまちとなりました。値ごろ感からの買い戻しも入りダウ平均は堅調となったものの、予想を下回る業績見通しを発表したハイテク銘柄が大きく売られ、ハイテク銘柄全般に売りが嵩んでナスダック指数は日本の大震災後の安値を更新となりました。
引き続き欧州金融不安や世界的な景気鈍化懸念などが気になるところですが、やはり、QE2(量的緩和)終了後の資金不足=信用収縮懸念が根強いようです。FRB(連邦準備理事会)のQE2終了後の金融政策がみえず、景気動向も回復に陰りがみられることから、特に週末にしっかりと持ち高を増やし難いということなのだと思います。今週のFOMC(公開市場員会)などでFRBの金融政策がみえて、資金供給に不安がないことがわかれば戻りを試す展開となって来るのでしょう。
個別には前日の引け後に予想を下回る業績見通しを発表したRIM(リサーチ・イン・モーション)が大幅下落、連れてインテルやシスコシステムズなどが売られました。欧州金融不安は根強いものの、一旦ギリシャ問題に進展がみられたということで、JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカなど金融株は総じて堅調、キャタピラーやGE(ゼネラル・エレクトリック)は堅調、アルコアやフォード・モーターは軟調と景気敏感銘柄はまちまちとなりました。
先週末の日本市場は米国株がまちまちとなったことや外国人も株数では買い越し、金額では売り越しとはっきりしないなかで軟調となりました。方向感のない小動きの展開だったのですが、寄り付きは持ち高調整のような買いがみられ、上値の重さを確認すると手仕舞い売りに押されるという状況でした。後場に入ってからは見切り売りやヘッジ売りなどもかさんで下げ幅を拡大する場面もみられるなど買い気に乏しい冴えない展開となりました。
週末の米国市場はまちまちとなり、方向感に乏しい感じでしたが、為替は引き続き円高基調ということで、日本市場も底堅いながらも戻りも鈍い展開となりそうです。ヘッジ売りの買い戻しなども期待されますが引き続き積極的に買い上がるだけの材料には乏しく、売られ過ぎた銘柄などに底堅さはみられ、底堅さを確認しての買い戻しや値ごろ感からの買いは期待できるのでしょうが、物色対象も絞り切れず指数の方向感に乏しい展開は続きそうです。円高気味ということでハイテク銘柄や自動車株は買い難いのでしょうし、幕間つなぎ的に蓄電池関連などのテーマに乗った銘柄が物色されることになるのだと思います。
まだ、下値を固めるような展開が続くものと思います。9300円台では売り叩き難く、逆に9400円台も後半になると買い難いというような感じではないかと思います。まだ、9500円〜600円水準が上値というような意識もあり、下値を試す、下値を固めるまでは戻り難いのだと思います。積極的な売り買いには期待し難く、指数には方向感はみられないと思われます。少し長い目で見てもまだまだ9000円台でのもみ合いが続くのではないかと思います。
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