そろそろ夏のボーナスが支給される読者も多いだろう。今年は、3月の東日本大震災の影響もあって、普段とは使い途などいろいろな要素が異なるようだ。
まず、気になる推定平均支給額だが、カカクコムの調査によると2010年夏に比べて3.2%増(1万7000円増)の54万2000円となった。基本的に夏のボーナスは前年10月から翌3月までの業績によって決まるため、震災の影響が反映されていないという。
一方で、今年の冬のボーナスは減少が予想できる。震災そのものや電力不足による節電により業績が悪化する企業が多くなる可能性が高いからだ。従って、夏のボーナスは使わずに貯めておこうと考える読者も多いだろう。
実際、シタシオンジャパンの調査によれば、夏のボーナスの使い途は「預貯金」がおよそ半数に近い48.9%でトップ。次いで、「生活品の補てん」(29.3%)、「旅行・レジャー」(24.6%)と続く。
この中で、旅行については夏休みの長期化や円高が追い風になり、海外旅行の需要が拡大している。エイチ・アイ・エスでは震災直後に落ち込んだ旅行需要が、5月以降、前年並みに回復しているという。
海外旅行予約サイト「エクスペディア」では、航空券、ホテル、現地の送迎を自由に組み合わせられる「ダイナミック海外ツアー」をてこ入れ。連泊すると1泊無料にするなどの割引サービスを用意して、既存のパックツアーとの差別化を図っている。
なお、かつてのように「夏のボーナス一括で流行しているものやブランド商品を」と、高額商品を購入する人は減りそうだ。シタシオンジャパンでも、「ボーナスシーズンになれば消費の活性化が期待できるタイミングだが、大きな変化は見込みにくい」と分析している。
「消費しなければ経済が回復しない。それならば」と、消費判断に大きな影響を与えているのが「省エネ」や「環境性」関連商品。高級自転車や新型扇風機などが注目を集めている。
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