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» 2011年06月09日 08時46分 UPDATE

清水洋介の「日々是相場」朝刊:悪材料に敏感に反応して軟調 (1/2)

[清水洋介,Business Media 誠]

<日経平均>9449.46△62.60

<TOPIX>814.45△0.69

<NYダウ>12048.94▼21.87

<NASDAQ>2675.38▼26.18

<NY為替>79.89▼0.18

景気回復鈍化懸念が根強く、悪材料に敏感に反応して軟調

 朝方から前日のFRB(連邦準備理事会)議長の煮え切らない発言を改めて嫌気するように上値の重い展開となりました。注目されたベージュブック(地区連銀経済報告)はこれまでと同じように経済の拡大は続いているが一部の地域で減速しているとの判断を示し、いったん市場では嫌気する動きもありましたが、新味に乏しいとして反応も限定的となりました。通信機器大手の芳しくない決算を受けてIT(情報技術)関連銘柄が売られ、OPEC(石油輸出国機構)の総会で生産枠引き上げの合意がなされなかったことから原油価格が上昇、石油株などが買われて相場の下支えとなりました。

 センチメントも上向いているということはなく、景気回復鈍化懸念とは言いつつも悲観的になりきれない感じです。QE2(量的緩和)終了に対して懸念が強いのですが、同時にQE3に期待する向きも多いと言うことなのだと思います。確かに景気回復スピードは鈍っているのでしょうが、景気が回復しているかここからさらに大きく落ち込むかと言えば、世界経済の拡大の中で、緩慢ながらも景気回復は期待できると思います。

 個別には売上高や業績見通しが予想を下回ったシエナが売られ、企業の情報投資が鈍るのではないかとの懸念から、シスコシステムズやノキアなど通信系のハイテク銘柄が売られ、IBMやアップルは売られすぎの反発で高くなったもののインテルは軟調となりました。景気鈍化懸念が根強いことから景気敏感銘柄のキャタピラーやアルコアが引き続き売られました。GE(ゼネラル・エレクトリック)やコカ・コーラなど値ごろ感から買われるものもみられ、原油価格が高いことでエクソン・モービルやシェブロンなど石油株は高くなりました。

本日の相場

日経平均

 昨日の日本市場は米国株安や円高を受けて売り先行となり、冴えない展開となりました。ただ、下値をむきになって売り叩く動きもなく、景況感の好転などが見られると堅調となるなど底堅さはみられました。一方で、上値を買い上がるには懸念材料も多く、積極的な売買に乏しく方向感のない展開が続いています。世界的な景気鈍化や政局の混迷、原子力発電所事故の問題などが売り買いを手控えさせているようです。

 米国市場が軟調となったことを受けて日本市場も再度下値を試す動きとなりそうです。世界的な景気鈍化懸念が強まっていることに加え、政局の混乱も収拾がみえず、原子力発電所事故も解決の兆しもみえず、総じて売りが先行となりそうです。為替も円高傾向は変わらず大震災後の工場再稼動などは好感されるのでしょうが業績面を考えた場合に輸出企業などは厳しい状況にあるといえそうです。幕間つなぎとして代替エネルギー関連銘柄などが買われるのでしょうが、指数を押し上げるだけの動きにはならないでしょう。

 日経平均は9200円〜300円水準の下値を試す動きとなりそうです。9500円台が遠のいたことで、さらに9500円〜600円水準で上値が重くなりそうです。先物・オプションSQ(特別生産指数)算出に絡む思惑で右往左往しながらも下値を試す展開には変わりなさそうです。これまでの、9500円〜600円水準を下値、9800円〜900円水準が上値というもみあいが一段下がる可能性もありそうです。

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