どう着こなす? スーパークールビズ!(1/4 ページ)

» 2011年06月06日 12時39分 公開
[唐澤理恵,INSIGHT NOW!]
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唐澤理恵(からさわ・りえ)さんのプロフィール

お茶の水女子大学卒業後、大手化粧品会社に営業として入社。1994年32歳で最年少同社初の女性取締役に就任し、6年間マーケティング部門を担当する。2000年同社取締役を退任し、サブリネット株式会社を設立、代表取締役に就任。政治家・経営者のヘアスタイル、服装、話し方、立ち居振る舞いを指南するパーソナルデザイン事業を中心に活動。2007年4月社名を株式会社パーソナルデザインに変更。「イメージプロデューサー唐澤理恵Blog


 環境省の職員たちが、かりゆしウエアやアロハで出勤した6月1日のスーパークールビズ。担当者が真っ赤なアロハとブカブカデニムで通勤する姿を見て、度肝を抜かれたのは私だけではないはず。「えっ、そこまでやるの!?」とはいっても、6月1日は東京都心最高気温で18.5度。寒そうな職員たちの姿をみて、「仕事だからね……かわいそう」、と思ったのも私だけではないはずです。

 環境省はプロモーションのために三越日本橋店で著名人をモデルにスーパークールビズファッションショーなども開催し、なんとか節電意識を高めようとしている様子。努力の気持ちは痛いほど分かります。

 そこでひと言。クールビズと言うぐらいですから、決してカジュアルではないのです。あくまでも涼しい(クール)ビジネススタイルなのです。企業によって取り組み方はさまざまだと推測しますが、はてさて実際のところビジネスマンはどこまでやるのか、企業はどこまで取り入れるのか。興味のあるところです。

 私のスタジオに来られている、製造業の東証一部上場企業の社長さまに聞いてみると、

 「いや〜、クールビズそのものはあまりいいと思わないんだよね〜」

 さらに、つっこんで聞いてみると、

 「まあ、仕方ない部分もあるけどね。でも、営業はある程度のビジネスライクなスタイルは維持しないとね……。実績に直結するしね」

 とおっしゃる。さらに、突っ込んで聞いてみると、

 「昔はね、扇風機しか会社になかったよ。それでも、ネクタイしめて、汗だくでスーツ着て、頑張ってたんだよ」

 なるほど。そんな時代もありました。

 こういう方たちが取引先にいらっしゃる以上、政府が打ち出したスーパークールビズやウルトラクールビズをそのまま実行、とはいかないものでしょう。

 そんな現場の状況を横目に、百貨店やアパレル業界はこれを商機ととらえ、あの手この手と新製品、新素材、新・着こなし方を打ち出しています。伊勢丹、バーニーズなどもポロシャツ、チノパンなどを中心に売り込み策に余念がありません。

 メンズクラブ、レオンなどの雑誌もクールビズの着こなしの特集を組んで、これを機会に男たちのファッションセンスを向上させようと必死です。

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