この“知ッテル?”コピーはどこから?
「TUGBOATさんからです」と石橋さん。
トステムのインプラスCMからの付き合いであるクリエイティブエージェンシーのTUGBOATからの提案は、「リクシルって知ッテル?」で俳優を伝言ゲームでつなぎ、お互いに回答が得られないけれど、だんだん話題が“住む、暮らす、生きるリクシル”と住まいに落ちていくものだった。
「リクシルって何?」と思った人はWebサイトへ誘導。プロモーションサイトでは、知ッテルか知らないかの2択がしつこく続き「本当の本当に知ってます?」と畳み掛けてくる。社名と疑問を1つにする仕掛けが面白い。
演技派の俳優の起用もキモ。堤さん、岸部さん、大森さん、美人女優に加えて受賞歴多数の若手女優も登場するそうだが、あれ、堤真一さんって、トステムのインプラスCMで「ああ暑っ」と冷や汗をかいていませんでした?
「イメージがだぶらないか悩んだのですが、あのシチュエーションは覚えていても、同じ会社ではないし、物語も役職も一新されます。ブランドをつないでいくイメージもあるのでいいと判断しました」
同じ理由でTOEXのCMの大橋のぞみさんも最後のナレーションで登場する。
7週間でリクシルを知ってもらった後は、どんな展開があるのだろうか?
それは顧客に統合するメリットを伝えることだ。グループをまたがる生産拠点の統廃合、物流も混載配送で低コスト化、営業も一本化で顧客対応をシンプルにする。ショールームも家トータルでの商品展示が可能となり、提案活動の場として機能させやすい。「住まいのすべてを5社のトータルソリューションで」を打ち出していくと考えられる。認知させ、そして深堀りである。「●●と××は1つになりました」という統合告知だけの広告を脱して、広告が事業戦略と一体になった。
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