コラム
» 2011年06月03日 08時00分 UPDATE

メディアとWebと人材と:35歳を過ぎて普通に転職したらダメ (1/2)

30代後半になると、若手のころと比べて書類の通過率や面接での合格率が格段に落ちるという筆者。それでは34〜35歳以降の転職に当たっては、どのように行えばいいのだろうか。

[中嶋嘉祐,Business Media 誠]
誠ブログ

 業界大手の人材紹介会社出身者と同じ職場で働く機会があったのですが、その人物に聞いた話で意外に思ったことがあります。「●●(会社名)で一番転職のマッチングができるのは30歳前後。30代後半や40代以降はほとんど売れない」と。

 その時は「そんなもんなんだ」程度の認識でしたが、その後、自分でも人材紹介業に直接かかわった時期に、身をもってその発言の意味を理解しました。非常に優秀な実績を残した人材であっても、30代後半あたりから企業側のハードルが急に上がってしまうのです。

 結論からいくと、30代後半(より具体的に言うと34〜35歳以降)になったら、普通の転職サイトや人材紹介会社を使って転職をするのは困難。若手のころと比べて書類の通過率や面接での合格率が格段に落ちるのです。

なぜ34〜35歳以降の転職が難しくなるのか

 企業側の採用ニーズから考えると、この話はよく分かります。30歳くらいまでであれば、採用するポジションはヒラかマネジャー候補。歯に衣着せずに言えば「兵士」の採用です。士官候補生だったとしても、とりあえず複数人を働かせる中で実績を残したものを士官に登用していけばいいわけです。

 それに対して34〜35歳以降の人材は「兵士」としては採用できません。年収の問題もあります。「若手と同じ給料で良い」と応募時に伝えてくる求職者の方もいらっしゃいますが、採用する側から見ると、そのレンジの人材を採用すると社内でのギクシャクも気になりますし、本当にその給料で家族を養えるのかなど、いろいろと気にしなくてはいけない点があります。

 若手を採用するよりもメンドクサイので、よほど応募が集まらないケースを除き、「兵士」として34〜35歳以降の人材を採用することはないでしょう。逆に言うと「その年代の人物でも応募歓迎」とする求人は、何らかの理由があるのか、あるいはいわゆるブラックな使い捨ての求人である確率が高いので気を付けた方がよいです。

 というわけで、34〜35歳以降で採用するとなると、ピンポイントの採用になってきます。何らかの理由で今の社員が退職するので同程度のスキルを持った人材が欲しい、自社にないノウハウを持ったマネジャー職が欲しい、など、採用したい人物像がハッキリしています。

 よって34〜35歳以降で募集している求人に応募する際は、求人情報に含まれている「求める人物像」といった項目は必読。その条件をすべて満たしていない限り、書類通過は覚束ないと思っておいた方が良いでしょう(リーマンショック以降は特にその傾向があります)。

 間違いなく言えるのは、普通の転職情報サイト、人材紹介会社のサイトで求人情報に応募するのは無駄になることがほとんどだということ。年齢条件、スキル要件などをすべて満たしている求人、あるいは人気の無さそうな求人なら、応募する価値もあるでしょう。リクナビNEXT、マイナビ転職、[en]社会人の転職情報などの転職情報サイトには年齢条件が記載されていないかもしれませんが、[en]転職コンサルタントやイーキャリアFAといった人材紹介会社の求人が載った転職情報サイトには年齢条件がかなりの割合で明記されているはず。

 しかし、その条件を1〜2歳差ならともかく、5〜10歳以上離れていながら応募したら、「ご縁がありませんでした」メールすら届かず放置されたままになることが多くなるのではないでしょうか。

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