レディー・ガガに学ぶ、革新的なビジネス戦略(1/2 ページ)

» 2011年06月02日 12時20分 公開
[SankeiBiz]

 挑発的なファッションや荒々しいパフォーマンスで知られる米女性歌手レディー・ガガ(25)。いまや同じ米国の歌手マドンナ(52)に匹敵するほどのカリスマ性や影響力を持っている彼女について、独のビジネス研究者が「交流サイト(SNS)を駆使する彼女の革新的なビジネス戦略は企業にとっても学ぶべき点が多い」などと解説し、欧米で注目を集めている。

独の研究者が分析

ボーン・ディス・ウェイ』(レディー・ガガ)

 ロイター通信によると、ガガのヒット戦略を分析したのは、独ベルリンにあるビジネススクール「欧州経営技術学校」教授、マーティン・クップ氏だ。マドンナやルネサンス期の伊の画家ティツィアーノ・ヴェチェッリオ(1490〜1576)から学ぶビジネス書の著者でもある。

 彼はまず、ガガのブランド構築の方法に着目する。「彼女は各業界の境目をぼやけさせた。実際、ミュージシャンなのか芸術家なのかファッション・デザイナーなのかはっきりしない」と前置きしたうえで、「彼女を音楽よりファッションやその他のエンターテインメントと関連づける人がいる」と指摘。これが新たなビジネスモデルになっていると明かす。

 こうした戦略はマドンナとも似通っているが、決定的に違う点がある。SNSの使い方だ。

 クップ氏と彼の同僚は、簡易ブログ「ツイッター」や会員制交流サイト「フェイスブック」を駆使する彼女の最近の戦略は、伝統的な産業を揺さぶるために企業が学ぶべき新しいビジネス戦略と位置づける。「彼女はSNSが一方的なコミュニケーションではないと理解している。伝統的なプロモーション戦略ではなく、こうした仮想の相互作用で強固なファン層を開拓している」と語る。

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