昨日の大幅高の反動から冴えない展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年06月01日 16時34分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 9719.61円 △25.88円
売買高 19億7892万株
売買代金 1兆3267億9400万円
値上がり銘柄 882銘柄
値下がり銘柄 630銘柄
騰落レシオ 91.73% △0.67%

日経平均

米国株が大幅高となったが昨日の大幅高の反動から冴えない展開

 3連休明けの米国市場は買い戻しや月末の「お化粧買い」もあって大幅高となったのですが、日本市場では昨日すでに大幅高となっていたこともあって堅調ながらも上値の重い始まりとなりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)も売り越しと伝えられたこともあり、寄り付きの買いが一巡した後は手仕舞い売りもあって軟調となりました。それでも、売り急ぐ動きもなく底堅さが見られると買い戻しも入って堅調、方向感のない展開となりました。昨日まで大きく売られていた銘柄に高いものがみられるなど持高調整の動きが一段落となった感じでした。

 後場も方向感に乏しい展開となりました。米国での主要な経済指標の発表を控えていることや政局などの懸念材料も多く売り買いともに昨日とは打って変わって手控え気味となりました。世界経済の先行きにも懸念材料も多く、売られ過ぎた銘柄の買い戻しや値ごろ感からの買い直しはみられたものの、買い急ぐ動きもなく、持高調整の売りも一段落となったことで売り叩かれることもなく、方向感はみられませんでした。高値圏での引けとなったものの、幕間つなぎ的に買われていた銘柄も次の物色材料を探すように手仕舞い売りに押されるものもみられ、物色の方向性もみられませんでした。

 それでも小型銘柄の中には幕間つなぎ的に買われるものもみられて総じて堅調となりました。東証マザーズ指数、日経ジャスダック平均は堅調、ジャスダックTOP20は軟調となりました。先物はまとまった売り買いもほとんどみられず、目先筋の小口の売買が中心となっていたものと思われます。まとまった売り買いに指数が振らされる場面もあくまでも単発であり、指数に方向感がみられる場面はありませんでした。

 本来であれば昨日の大幅高を受けての月替わりと言うこと、特に米国株も大幅高となったことからもっと盛り上がって派手に値を飛ばすような相場展開となってもおかしくはないのですが、逆に昨日すでに大きく上昇していた反動から冴えない展開となった感じです。昨日の大幅高もやはり買い戻しが主体、持高調整の売り買いが中心となるなかでの大幅高であり、特に外部環境やセンチメントに変化が見られたと言うことでもなさそうです。相場を大きく動かすような、もう少し先行きに対して確信が持てるような材料でも出ないことには現状のもみ合い相場を放れると言う雰囲気でもないのだと思います。

テクニカル分析

日経平均

基準線に上値を押さえられています。それでも遅行線は日々線にサポートされて小動きとなっており、雲の日柄のねじれで方向が決まって来るのだと思います。RSIもストキャスティックスも上値余地があって上昇が続いており、強含みの展開となりそうです。

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