3連休を控えて上値も限定的清水洋介の「日々是相場」朝刊(1/2 ページ)

» 2011年05月30日 08時26分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

<日経平均>9521.94▼40.11

<TOPIX>824.90▼2.18

<NYダウ>12441.58△38.82

<NASDAQ>2796.86△13.94

<NY為替>80.79▼0.51

金融緩和継続が期待されて買われるも3連休を控えて上値も限定的

 朝方発表された仮契約住宅指数が予想以上に悪化、個人消費支出は予想通りとなったのですが、ここのところの芳しくない経済指標の発表などから金融緩和継続期待も強まり堅調となりました。好調な景気指数の発表があったことや欧州金融不安が一段落となったことや商品相場が堅調となったこともあり、3連休を控えた手仕舞い売りをこなして相場の下支え、押し上げる動きとなりました。

 3連休を控えて手仕舞い売りと同時に買い戻しもみられたものと思いますが、米国では景気回復鈍化懸念が金融緩和継続期待となることも多いようです。欧州金融不安から欧州でのスタグフレーション懸念などもあり、中国など新興国などでのインフレ懸念や日本の原子力発電所事故の拡大懸念などもあるのですが、景気回復期待と金融緩和継続期待があいまって、米国市場は強含みの展開が続くものと思います。

 個別には金融不安が薄れたことでJPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカなどが高く、景気回復鈍化懸念もあってインテルやホーム・デポなど軟調となるものもみられましたが、IBMやGE(ゼネラル・エレクトリック)、キャタピラーなどは週末の買戻しもあって堅調となりました。原油や金の先物価格が堅調となったことでエクソン・モービルやパブリック・ゴールドも高くなりました。

本日の相場

日経平均

 先週末の日本市場は米国株高にもかかわらず、円高などを嫌気して売り先行となりました。外国人が小幅買い越しと伝えられ、朝方発表された消費者物価指数(CPI)が特殊要因とは言え2年4カ月ぶりに前年同月比でプラスとなるなど好材料もあったのですが、底堅さが見られるだけで積極的に買い上がる動きもなく、冴えない展開となりました。週末の買い戻しもあって堅調となる場面もあったのですが、手仕舞い売りやヘッジ売りも多く結局指数は軟調となりました。

 米国市場は堅調、商品相場も高く、欧州でも金融不安は薄らぎ株式市場は堅調となったのですが、為替が対米ドルで円高に振れたこともあって、日本市場は軟調な展開となりそうです。米国市場が3連休となることや今週は注目される海外の経済指標も多く、積極的に買い上がると言うよりは様子見気分の強いなかで持高調整の売り買いが中心となりそうです。週末のヘッジ売りの買い戻しなども見られ底堅い始まりとなりそうですが、底堅さを確認して買い上がるような動きもなく、指数は方向感のない展開もしれません。ハイテク銘柄など輸出株などを中心に上値が重く、幕間つなぎ的に、代替エネルギー関連銘柄などが物色されるのでしょう。

 9500円〜600円水準での底堅さを確認する動きになるのか、上値の重さを確認することになるのかは今週中には判断できそうですが、本日は9500円水準での底堅さを試すことになりそうです。9500円水準を割り込んだところで、買いが入ってくるのかどうか、売り難くなってくるのかどうか、を注目することになりそうです。9500円水準での底堅さが示されれば、9800円〜900円水準まで戻すのでしょうし、9500円〜600円水準での上値の重さを確認すると9200円〜300円水準まで下落となるのでしょう。

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