世界一周中のバックパッカー。5月18日現在、ケニア滞在中。1年半で40カ国以上の訪問を予定。若者の外向き志向の底上げのため、海外で働く日本人を訪問したり、旅の中で気付いたことや発見したことをWeb中心に情報発信しながら旅をしている(サムライバックパッカープロジェクト)。学生時代に広告サービス「タダコピ」を立ち上げた元起業家でもあり、根っからの企画屋。Twitterアカウント「@mohideki」では旅の様子をリアルタイムに発信している。
→目指せ世界一周!「サムライバックパッカープロジェクト」とは?
世界一周旅行中、ニューヨークでお会いしたのが広告会社のADK米国法人のCFOを務める榮枝洋文(さかえだ・ひろふみ)さん。広告マンというよりは、金融マンのような堅めの雰囲気を第一印象で感じつつも、実際に話し出すと、とても気さくで安心感があり、“兄貴”のような存在感を持っている方でした。
榮枝さんは神戸生まれ、コロンビア大学MBA卒業。広告・マーケティングのグローバル戦略畑で、東京や香港、ニューヨークといった現地駐在法人のマネジメントを15年間行ってきました。「ミスター・タイムズスクエア」を自称し、世界中が注目する年末カウントダウンのビルの広告を頂上から3枚獲得・管理し、毎年10億人が視聴するイベントのクライマックスを作る生活を繰り返しています。
そんな榮枝さんは本業のかたわら、ニューヨークを拠点にさまざまな活動に取り組んでいます。人生の夢を実現するためのトレーナーとして、秘密裏に行われるクラスの受講生は通算1000人を超え、ベンチャー投資相談から、日本人留学生のキャリアコンサルタントまで請け負っています。スローガンは「Show the World, Shock the World」。
――現在の仕事内容を教えてください。
榮枝 米国法人の経営(管理職)です。とはいえ、日常広告業務も兼務しており、大きな仕事としてはニューヨーク・タイムズスクエアの年末カウントダウンの運営があります。ほかにもテレビ広告や、携帯電話広告など、広告業としての仕事は山のようにあります。
ただ、単に会社人として勤めるだけではなく、地域コミュニティーの一員としてNPOへの協力や、各コミュニティー団体への支援も行って、地球人の一員として活動をしています。
――日本と米国の広告には、どのような違いがありますか?
榮枝 日本人が「面白い」と思っている広告が、ほかの多くの民族にとっては、ほとんど意味不明なところです。逆に米国の多民族向け広告は、おおむね広い世界で理解可能です。
例えば、「美白の肌色が、よりきれいに見える液晶技術」なんて言っても、黒人や白人など多種多様な肌の色の人がいる中では通じません。逆に米国の広告は、「より多数」に理解してもらえるような、気遣いのある広告を好みます。
――米国で最近話題になった広告事例を教えてください。
榮枝 世界中が見るタイムズスクエアの年末100万人カウントダウンです。このカウントダウンビルの頂上を日本企業がジャックしているのはご存じでしょうか? YouTubeなどで「NY Countdown」と検索してもらうと出てきます。
――今後、注目している広告手法はありますか?
榮枝 手法・技法よりも、考え方・発想の面から新しいものを見ています。
例えば、そのために私はテレビを家から捨ててみました。こうすることで、テレビの影響を排除した目線から、私に伝わってくる世の中の現象を見ることができます。常にこういった取り組みをしながら、新しいものを見られるように努めています。
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